「スマホリタイア」が新市場を生む? 老親との「遠距離同居」を支えるテレビ電話(3/3 ページ)

» 2026年08月22日 14時15分 公開
[産経新聞]
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 梶原社長はアップルジャパンを経て平成26年にチカクを創業。孫の写真や動画を祖父母宅のテレビに送信するサービス「まごチャンネル」でセコムと協業し、見守り機能を強化した。令和6年にNTTドコモとの協業で始まったテレビ電話サービスは、利用者1万人を突破。家をデザインした端末にSIMカードとレンズやマイクを搭載。昨年9月にレンタルプラン(月額3278円)を始めると契約者が倍増したという。

photo テレビ電話サービス「ちかく」の端末を手にする梶原健司社長=東京都渋谷区のチカク(重松明子撮影)

 高齢者向けサービスゆえ解約も不可避だ。死亡以外の理由は老人ホームへの入所で、見守りカメラ機能の持ち込みを施設側に断られるケースが多い。一方でホームでの利用が認められた親が「これがあれば1人で暮らせると、自宅に戻った」との報告も複数寄せられている。「わが家に住み続けられる“希望の道具”にもなりえるのか」と梶原社長。子供と毎日顔を合わせて相談事もできる「遠距離同居」の概念も生まれた。「今後は介護や医療との連携を見据えた機能を追加し、高齢者のQOL(生活の質)を上げていきたい」と目標を示した。


 料金を払う契約者、子の切ない愛情も心にしみた。デジタル社会では親孝行の形も多様化している。(重松明子)

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