アンカーはモバイルバッテリーで知られるが、近年はオーディオ製品でも存在感を高めている。2016年に初のワイヤレスイヤフォンを発売、2018年にはオーディオ製品の自社ブランド「Soundcore(サウンドコア)」を発足させ、製品群を増やしてきた(現在は、同ブランドを「アンカー」ブランドへ統合済み)。
2025年には、初めてアップルを抜き、完全ワイヤレスイヤフォンの国内数量シェア1位(※)を獲得。フラッグシップモデルの「Liberty(リバティ)」シリーズは、2万円以下でノイズキャンセリングや高いバッテリー性能など「消費者がイヤフォンに求める機能」を広く備え、支持されているという。
(※)2025年1〜12月における外部調査会社のデータを基にした全国有力家電量販店の販売実績集計/大手ECプラットフォームのランキングをもとにしたアンカー調べ。直営店などでの販売を除く。
そんな同社が、次の一手として着目したのが「睡眠用イヤフォン」だ。
「ワイヤレスイヤフォン市場が成熟する中、利用シーンを細分化することで、2台目、3台目として手に取っていただけると考えました。仕事やスポーツ用途は、すでに多く存在するため、世界的な課題となっている『睡眠』に特化して開発しました」(アンカー・ジャパン 執行役員 事業戦略本部長 芝原航氏)
従来のワイヤレスイヤフォンは、横たわっての使用を想定していないため、睡眠時に外れやすく、耳に痛みが生じやすい。この課題を解決するため、アンカーではイヤフォンの構造を一から見直した。
そうして完成したのが、片耳約2.9グラムで指先に乗るほど小型のA10だ(現在は終売)。独自の2層構造イヤーチップで、装着時の圧迫感も減らした。専用アプリでは睡眠状態を記録・確認できる「睡眠モニタリング」に対応。イヤフォンを使ってアラームを設定でき、周囲を起こさずに起床できる。
未成熟市場ながら反応に手応えを得られたため、A20(現在は終売)、A30と発売し、機能やデザインを進化させていった。
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