「生成AIがあればコンサル不要」論者に見えていないこと(2/4 ページ)

» 2026年08月24日 07時00分 公開
[日沖博道INSIGHT NOW!]
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まともな経営コンサルタントが提供する本当の価値

 では、まともな経営コンサルタントを雇うと、一体何が違うのか。

 その本質的な価値は、会社・事業経営者が直面する重大な意思決定を、適切なタイミングと流れ(プロセス)に沿って伴走・支援する点にある。経営陣の本音や社内の利害関係、曖昧な課題感を整理しながらファシリテーションを行い、鋭い「仮説」や「選択肢」を提示してより適切な意思決定へと導くことこそが、コンサルタントの真骨頂である。

 弊社における実践を例に挙げれば、コンサルティングのプロセスは以下のような一連の「お題」を経て展開される。

  • 優先領域の切り出し:経営状況全体を俯瞰し、「どの領域の課題に優先的に取り組むべきか」を特定する。
  • イシューの明確化と分解:優先的に取り組むべき重要課題(イシュー)と、その取り組み方向性に関する仮説を明確化し、解くべき要素へとブレイクダウンする。
  • 課題の構造化仮説と検証計画:関連する下調査や洞察を踏まえ、「何が問題を難しくさせているのか」「本当のボトルネックはどこか」という課題の構造化仮説を立て、その検証方法を設計する。
  • 課題仮説の検証:関係者や社内外の専門家への1次ヒアリング(クライアント企業が直接手を出そうとすると角が立ったり、本音を引き出しにくかったりする領域だ)を実施し、課題仮説の検証結果を得る。
  • 解決仮説の選択肢と検証計画:関係者と協議を重ね、「課題解決仮説」の複数の選択肢を提示した上で、その優先度評価を行うことで望ましい解決仮説の選択を促し、仮説検証方法を提示する。
  • 解決仮説の検証:改めて関係者や専門家と深い議論を行い(ここでもクライアントが前面に出たくないケースが多い)、解決仮説の裏付けをとる。
  • 実行策オプションの策定:解決策に伴うリスクや新たに生じ得る不都合を克服すべく、具体的で実際的な「実行策オプション」を構築する。
  • 実行計画の策定:関係者と協議して「誰が・どのタイミングで・どんなタスクを主導して解決するか」について、試行計画やレビュー計画を含めたロードマップを策定する。
  • 計画修正とレビュー:現場での試行を踏まえ、適宜計画を修正しながら実行プロセスをレビューする。

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