文学茶釜の立ち上げをリードするのは、新潮社で文芸誌『新潮』や新潮文庫の編集に約10年携わり、2025年にU-NEXTへ入社した編集者の鶴我百子氏だ。
U-NEXTのオリジナル書籍では、約100分で読み切れる中編小説を990円で販売するレーベル「100 min. NOVELLA」(ハンドレッド ミニッツ ノヴェラ)を展開している。海外のペーパーバックのような装丁で、年に4回刊行している。
一方、同レーベルは書き下ろしが基本で、作家にとって負担の大きい仕事でもある。作家との関係を深めながら、将来的に長編小説といった大きな作品につなげていくには「雑誌」が必要だと考えた。
鶴我氏は「990円のペーパーバックシリーズは、U-NEXTのブランドとしてはうまく育ってきているのですが、利益率が高いかと言われるとそうでもありません。事業としてしっかり稼ぐための部門がもう1つ必要だったんです」と説明する。書店からも「高い本を出してほしい」という要望が寄せられていた。
鶴我氏は新潮社時代から、紙の雑誌は印刷などの金銭的なコストに加え、制作に携わる人員のコストも大きいと感じていたという。また、紙の雑誌は基本的に書店に並んでいる間しか読者との接点を持てない。そこでより長く、広く作品を届けられるWebで文芸誌を刊行することにした。
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