IT人材の獲得競争が激化する中、組織を支えるITリーダーの育成が多くの企業で課題となっている。では、当のエンジニアたちは管理職への昇進をどのように捉えているのだろうか。
人材エージェント事業などを手掛けるキッカケクリエイション(東京都渋谷区)が非管理職ITエンジニアを対象に実施した調査によると、47.5%が「将来的に管理職になりたいと思わない」と回答した。背景には、業務量や責任に対して報酬が見合わないという「割に合わない」との意識があるようだ。
現場のエンジニアが抱く管理職への「本音」とはどのようなものか。また、どのような条件や環境が整えば、管理職を引き受ける意向があるのか。調査結果から、IT組織が突き付けられている課題を読み解く。
将来、管理職になりたいかどうかを問う質問で「非常にそう思う」と答えた人は15.2%、「ややそう思う」が34.8%だった。一方「あまりそう思わない」が22.0%、「全くそう思わない」が25.5%で、計47.5%が管理職への昇進を望んでいないことが分かった。
「管理職になりたくない」とした人にその理由を尋ねたところ、最も多い回答は「業務量や責任が増える割に報酬が見合わないから」(54.7%)となり、「上司と部下の板挟みになるストレスが大きいから」(44.8%)、「残業代がつかなくなるなど実質的な手取りが減る可能性があるから」(29.1%)が続いた。
現在の年収がどの程度上がれば、管理職を引き受けてもよいと思うかを尋ねた。最も多かったのは「100万〜200万円未満」(27.1%)で、「300万円以上」(19.6%)が続いた。
また、管理職の在り方がどのように変われば、魅力を感じるか尋ねたところ「管理職でも柔軟な働き方(リモートワーク・フレックス等)ができること」(38.1%)が最も多く、「業務量や責任に見合った報酬体系への見直し」(34.6%)、「管理職にならなくても昇給・昇格できるスペシャリスト(IC)コースの整備」(30.8%)が続いた。
回答者からは「管理職の方が心身ともに楽になり、給与も倍もらえるなら考えてもよい。現実は心身ともにハードになり、プレイングマネージャーを求められ、上も下も言うことをきかず、微々たる管理職手当の代わりに残業代がつかない。こんな罰ゲームを望むわけがない」「経営者や役員からの“むちゃぶり”や無駄な会議などが無く、自分の裁量で業務が回せるようになること」といったコメントがあった。
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