では、今回の「富士そば騒動」を踏まえてわれわれはどうすべきか。日本は内需の国であり、年間90万人ほどの日本国民が減っていくなかで、インバウンドへの依存は避けられない。つまり、外国人観光客はこれからも増えていく。
そんな中で「立ち食いそば」のようなビジネスモデルを守っていくには、やはりネットやSNS上で支持されがちな「鎖国」しかないのか。それとも「平等」の観点から、立ち食いそばのような店も外国人観光客にもどんどん「開放」していくべきなのか。
いろいろな意見があるだろうが、筆者は「温泉や銭湯と同じように、利用者啓発をしていく」道が、最も現実的ではないかと思っている。
皆さんも観光地の日帰り温泉や温泉宿の脱衣所で、温泉の入り方に関するマナーやNG行為をイラストと多言語で説明したポスターを目にしたことがあるだろう。体を洗ってから湯船に入るとか、タオルをお湯の中に入れないなどの「温泉文化・入浴文化」を尊重しなくてはいけないことを、分かりやすく掲示しているのだ。
今ほどインバウンドが騒がれていなかった10年ほど前、全国で外国人観光客による温泉や銭湯のトラブルが多発した。体を洗わずに入る、カメラで記念撮影する、全身タトゥーで入浴する。そうした人たちへの対応に、多くの施設が頭を悩ませた。
そこで生まれたのが、このような「HOW TO ONSEN」といった啓発活動だ。もちろん、今でも温泉や銭湯でマナーの悪い外国人観光客もいるが、浴室にこのような掲示がたくさん貼られ、ガイドブック、ゲストハウス、ホテルなどにも配布されたことで、この10年でかなり改善された。
同じような取り組みとして「立ち食いそば版」を作成して、観光地にある立ち食いそば店では、入り口に掲示するのだ。
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