土肥: 東横インでは、トイレを少しずつ入れ替えていますよね。客室は8万室ほどありますが、そのうち6637室(9月11日時点)に、新しいトイレを導入したそうで。このプロジェクトは2023年4月からスタートしていますが、そもそも、なぜトイレを入れ替えることにしたのでしょうか?
松岡: 以前から、お客さまより「トイレが狭くて使いづらい」といった声が寄せられていました。特に「便器が小さい」という意見が多くて、なんとかしなければいけないと考えていました。「じゃあ、大きいサイズにすれば?」と思われたかもしれませんが、話はそれほど簡単なものではありませんでした。
便座を大きくするためには、便器も大きくしなければいけません。座り心地をよくするために便器を大きくしたいのですが、ユニットバスのサイズは決まっていますよね。便座を大きくすれば、フタも大きくなる。すると、フタを開けたときに洗面台に当たってしまい、最後まで開かないことがありました。
じゃあ、どうしたのか。便器を少し斜めに設置することにしました。そうすると、角が丸いタイプの洗面台には問題なく設置できたのですが、四角いタイプの洗面台では、便器の角が当たってしまい、うまく設置できなかったんですよね。
また、ユニットバスによっては、座った人の足がトイレットペーパーホルダーに当たってしまったり、空間が窮屈に感じられたり、清掃がしにくかったりすることが分かってきました。
土肥: で、どうしたのでしょうか?
松岡: 試作品を何度もつくって、ホテルのスタッフやお客さまに使ってもらって、感想を聞きました。実際に泊まってもらい、どこに不便を感じるのか。どうすればもっと使いやすくなるのか。便器から立ち上がったときに、どんな違和感があるのか。
もちろん、男性と女性に使ってもらいました。また、背が高い人はどのように感じるのか、背が低い人は不便を感じないのか。6種類以上のトイレを試して、「これであれば、いけるのでは!」と判断して、全室での導入を決めました。
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