民泊事件で使われた、出会い系アプリ「Tinder」の実態:世界を読み解くニュース・サロン(2/5 ページ)
兵庫県三田市の女性(27)を殺害したとして、米国籍のヴァシリエヴィチ容疑者が逮捕された。容疑者と被害者が知り合ったのは「Tinder(ティンダー)」というアプリだったそうだが、こうした出会い系アプリを使うことでどんな事件が起きているのか。海外に目を向けると……。
出会い系アプリはかなり広く普及
いま世界的に見ると、このティンダーのような出会い系アプリはかなり広く普及しており、異性の出会いの形を変える勢いだとも言われる。
英Sky Newsによると、英国では約700万人がオンラインデートのサイトなどに登録しており、「英国では今、3人に1人が(ティンダーを含む)ネット系の出会いサービスから異性関係を始めていると試算されている」という。また米国でもティンダーはかなり人気になっており、米国人の中には、この分野で日本は米国よりも5年は遅れていると指摘する人もいる。
そもそもティンダーとは何か。2012年に立ち上げられたこの出会い系アプリは、現在40以上の言語で利用できる。利用者数は14年に5000万人を突破していて、毎日1000万人が使っている。
世界的な調査によると、ティンダー利用者の30%は既婚者で、12%は付き合っている相手がいて、3%は離婚歴があると判明している。フリーで出会いを求めている人は、全体の44%だそうだ。男女比でみると、男性62%に対して女性が38%。年齢は、16〜24歳が38%で、25〜34歳が45%、35〜44歳は13%、45〜54歳は3%、55〜64歳は1%だ。
海外では、とにかくティンダーがかなり普及している。App Storeでも17年はじめからずっとダウンロード数でトップ15に入っていて、17年8月にはナンバーワンになっている。
そうした人気の一方で、兵庫県で起きた殺害事件のように、危険も当然潜んでいる。もちろん、利用者が増えればトラブルも起きるし、カジュアルな関係を求める人も少なくないので、この手のサービスは利用者自身が十分に警戒する必要がある。注意して利用している人が大半だと思うが、それでも世界を見渡すとさまざまな凶悪事件のきっかけに使われており、決して安全だとは言い切れない。
世界ではティンダーにからんだ、どんな恐ろしい凶悪事件が起きているのか。
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