副業の「瓦割り」ビジネスを4カ月で黒字化させて会社を辞めた男の勝算:居合抜刀の体験もスタート(2/7 ページ)
「瓦割り」体験を提供しているお店がある。大企業に勤務していた男性が副業として始めた。オープンから4カ月で黒字化させ、会社を辞めるに至った経緯とは?
大企業に14年勤務
なぜ、瓦割りというユニークな事業を思いついたのだろうか。カワラナを創業した川口さんのこれまでを振り返ってみよう。
川口さんは横浜生まれの横浜育ち。慶應義塾大学の付属高校からエスカレーター式に大学へ進んだ。「レールに乗った人生」を歩んできたという意識があったという。
就職活動で思うような結果が出せなかったため、大学を卒業してから半年ほど無職だったことがあるが、ベンチャー企業で勤めた後、人材サービス大手に転職。求人広告の営業マンとして働き、営業部門のマネジャーやスタッフ部門を経験する。
転機が訪れたのは36歳の誕生日。かつて読んだ『志村流』(著者はタレントの志村けん)という本のことを思い出した。年齢を1日24時間に換算することで、自分の生き方が見えてくるという内容だった。川口さんは「自分は人生の折り返し地点にいるが、このまま会社員を続けても全然楽しくないな。死ぬときになって後悔しそうだ」と思ったという。
自分がやりたいことを模索
自分の人生を楽しくするにはどうしたらいいのか? 川口さんは会社勤めをしながら社会人サークルを立ち上げたり、読書会を企画したりしており、社外に知り合いがたくさんいた。そこで、SNS上に自分がやりたいことをつぶやくグループをつくった。参加メンバーの投稿を見て、刺激を与えあうのが狙いだった。
ある日、川口さんは「瓦割りがやりたい」と投稿した。すると、グループのメンバーから、「一緒にやろう」という賛同の声があがった。探してみると、瓦割りの体験ができるお店があることが分かった。友人らと足を運び、実際に瓦を割ってみると想像していた以上に楽しく、達成感があったという。
関連記事
- 退職時にこそ猛烈に仕事をすべき2つの理由
転職市場が活性化しており、何度か退職を経験した人も多いだろう。退職時にこそ猛烈に仕事に取り組むべきだと筆者は主張する。どういうことかというと……。 - 週100時間以上働くエリートほど出世しない理由
投資銀行やコンサルティングファームで働くエリートは長時間労働をしがちだ。しかし、業務に必死に取り組むエリートほど出世しないという。どういうことなのだろうか。 - レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - 苦戦していた「沖縄ファミマ」が稼ぎまくるようになった経緯が面白い
沖縄にあるファミマの全店平均日商は全国平均より高い。なぜ沖縄のファミマの稼ぐ力は高いのか。地元に密着した独自の商品開発力やマーケティング施策に迫る。 - 豊洲市場の吉野家が面白い 「時給1500円」に「超少ないメニュー数」
2018年10月に吉野家の1号店は築地から豊洲市場に移転した。他店とは違うユニークな運営がされている。創業精神を受け継ぐお店に行ってみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.