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「おまえの家族皆殺し」――“極限のパワハラ・セクハラ”にどう立ち向かうかブラック企業から自分を守れ!(5/5 ページ)

日本で初めてパワハラやセクハラ規制の強化策を盛り込んだ法律が、通常国会で成立する見通しとなった。法律などを使っていかにして自分の身を守るのか? ベテランジャーナリストが解説する。

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行為者本人を処罰する法規制を

 世界銀行の189ヵ国調査(18年)によると、行為者の刑事責任を伴う刑法上の刑罰がある禁止規定を設けている国が79カ国。セクハラ行為に対して損害賠償を請求できる禁止規定を設けている国が89カ国もある。しかし日本はこのどちらにも入らず、禁止規定のある国とは見なされていないのだ。

 ハラスメント対策では日本はグローバルスタンダードから程遠い位置にある。なぜ遅れているのか、最大の理由は経済界の反対が根強いからだが、冒頭に書いたように法律制定作業を担う高級官僚の意識の低さもあるだろう。一刻も早く、行為者本人を処罰する法規制が望まれる。

著者プロフィール

溝上憲文(みぞうえ のりふみ)

ジャーナリスト。1958年生まれ。明治大学政治経済学部卒業。月刊誌、週刊誌記者などを経て独立。新聞、雑誌などで経営、人事、雇用、賃金、年金問題を中心テーマとして活躍。『非情の常時リストラ』で日本労働ペンクラブ賞受賞。


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