すごろくから、ポケモンGOへ? コロナ禍でオンライン化が進む社内研修の今:「総務」から会社を変える(1/4 ページ)
『月刊総務』編集長の豊田健一氏による、総務とDXを巡る連載。コロナ禍により従来式の研修がオンライン化しつつある今、総務の現場からはどのような声が挙がってきているのだろうか。調査のデータを基に解説していく
コロナ禍により大きく影響を受けた仕事の一つに、社内研修がある。2020年は新入社員研修を実施する時期に、緊急事態宣言が発令され、多くの企業で実施を見送ったか、オンラインに切り替えて実施されたようだ。そして、三密回避のため、その他の社内研修も軒並みオンライン開催となった。
筆者が編集長を務める『月刊総務』では、20年の12月に、全国の総務担当者を対象に社員研修に関する調査を実施した(n=113)。そこで、この調査結果を振り返りながら、社内研修がどれほどオンライン研修へ切り替わったのか見ていくことにしよう。
研修のオンライン化状況、最も多かったのは……
これまで対面で実施していた研修について、新型コロナウイルス感染拡大後の実施状況を尋ねたところ、「一部をオンラインに切り替え」が53.1%、「全てオンラインで実施」が20.4%と、研修のオンライン化が進んでいることが分かる。
具体的に見てみると、一部をオンラインに切り替えているところが最も多いようだ。知識を学ぶ研修はオンラインでも可能であり、加えて各自が好きな時間、好きな場所で視聴でき、進捗管理もやりやすいことから、むしろオンラインの方が効率的であるともいえるだろう。
一方で、アウトプットを出し合うとともに議論を重ねていく、あるいは、所作を見てアドバイスする、そのようなスタイルの研修はオンラインでの実施は難しい。このような研修はそのまま三密回避をしながら対面での実施、お勉強系の研修はオンラインに一部切り替えた、というのが実態であろう。
ちなみに、オンライン研修自体の開始時期を聞いてみると、「新型コロナ後にオンライン化を始めた」が74.7%で最も多い回答であった。
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