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ソフトバンク、KDDIとの頂上決戦  NTTドコモの新プラン「アハモ」担当者に狙いを聞いた55万人超えの申し込み(5/5 ページ)

NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク。携帯大手3社のスマートフォン利用料の値下げ案が出そろった。3月から新しい料金体系による販売競争が始まる。ドコモが2020年12月に若者をターゲットに打ち出した新料金プラン「ahamo(アハモ)」は、発表後1カ月で50万人以上が申し込むなど注目を集めている。「アハモ」のサービス設計者らにインタビューして狙いを探ってみた。

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開発に若者人材を抜てき

 「アハモ」を作り出したコアメンバーは、入社5年目のマーケティング担当の高山氏、開発担当の同3年目の佐々木千枝氏(サービスデザイン部)、4年目の岩見真由子氏(サービスデザイン部)の3人だった。岩見氏は「開発のリーダーは若手の意見を尊重して開発を進めてきた。上から作れというように命令されることもなかった」と話した。

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佐々木千枝氏 2018年NTTドコモ入社。入社後、コンシューマー向けサービスの設計、運用に携わり、19年よりドコモポータル系サービスのアプリの開発を担当

 ドコモのような巨大企業が、これだけの新規プロジェクトを入社してまもない若手に任せるのは決断の要ることだ。新プラン作りで、若手を抜てきして任せたことは過去にもないという。それをあえて決断、実行したドコモ幹部の英断があったからこそできたことだ。

 井伊社長は記者会見で以下のような発言をしている。

 「今回のプランについて、20代などデジタルネイティブ世代をターゲットに、と検討を始めた。検討のきっかけはボトムアップではないが、経営判断として若い世代をターゲットにしたときに、私(井伊)のような世代より同世代のほうが寄り添ったものを考えらえると思い、検討を託した」

 若者をはじめとした利用者が他社へ流出して、ドコモとしては何としても若者が利用したくなる新料金プランの立ち上げをしなければならない瀬戸際に追い込まれていたともいえる。「アハモ」が、ドコモが期待する若者層獲得の切り札となるかどうかを見守りたい。

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