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「何かあったら困るから」をどう解消する? 道半ば「総務のテレワーク」を推し進めるカギ:「総務」から会社を変える(2/3 ページ)
2回目の緊急事態宣言がなかなか終わらない状況だが、1回目と比較して、「総務のテレワーク事情」はどう変化したのか。総務に詳しい豊田健一氏は、「何かあったら困るから」という、総務の便利屋扱いがテレワークの壁になっていると指摘する。
結果を見ると、一度目のときよりもテレワークを実施した企業が「微増」したことが分かる。
細かく見ていくと、
- 全社的に実施(出社日の定めなし):30.1%
- 全社的に実施(週の出社回数を制限):28.0%
- 一部の部署で実施(出社日の定めなし):22.0%
- 一部の部署で実施(週の出社回数を制限):9.9%
- テレワークは実施していない:9.9%
という結果だった。一方、緊急事態宣言対象外地域での状況は、
- 全社的に実施(出社日の定めなし):7.9%
- 全社的に実施(週の出社回数を制限):2.6%
- 一部の部署で実施(出社日の定めなし):39.5%
- 一部の部署で実施(週の出社回数を制限):18.4%
- テレワークは実施していない:31.6%
とあり、対象外の地域でも7割ほどの企業でテレワークを実施しているようだ。
総務のテレワーク率は?
一方で、総務のテレワークは、今回の緊急事態宣言で進んだのだろうか。次のグラフを見てみよう。
残念ながら、完全テレワーク率は、たったの「3.4%」にとどまった。ただ、前回は1.6%であったことを考えると、多少なりとも増加している。広くテレワーク実施率ということでいえば、8割の総務ができている。総務の三大課題ともいわれる「押印」「代表電話の取り次ぎ」「郵送物の処理」がシステム化され、徐々にではあるが業務改革が進んでいると見ることはできるだろう。
とは言いつつも、総務の誰かしらが出社している状況が、大方の企業であることは間違いない。先の三大課題もさることながら、総務は「何かあると困るから、社内にいてもらわないと困る」という意見に引きずられて出社しているケースも多いと聞く。
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