2015年7月27日以前の記事
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【解説】バーティカルSaaS 国内でも盛り上がりの兆し(3/5 ページ)

最近、注目を集めている“バーティカルSaaS"という言葉を聞いたことがあるだろうか。業界を問わず利用されるクラウド型のシステムは、部署や部門の課題を水平的にカバーすることから“ホリゾンタルSaaS"と呼ばれている。一方「建設」や「不動産」など、特定の業界に根付いた課題を解決するシステムは、垂直を意味する“バーティカルSaaS"と呼ばれ、徐々に認知が広まってきている。

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投資家の注目が集まる国内バーティカルSaaS企業

 海外比較、国内ホリゾンタルSaaS企業との比較でもまだまだ発展途上であることが伺えるが、成長余地が大きく残されている状況という見方もされており、今後の成長に熱い視線が注がれている。

 国内バーティカルSaaS企業として最大規模のARRを誇るインフォマートは、以前から海外投資家の注目度が高く、株主全体の52%が外国法人(外国人投資家)と、国内SaaS企業の中で最も高い水準となっている。

 ロンドンを拠点とするクープランド・カーディフ・アセットはスパイダープラスの5%強の株式を保有した旨の大量保有報告書を5月19日に提出しており、IPO以後でも海外投資家の積極的な投資が見受けられる。

 未上場企業においては、住宅などの施工管理システムを提供するANDPADが20年10月にCエクステンションラウンドとして20億円の出資を受けているほか、医療・介護モバイルICTを提供するアルムが56億円の第三者割当増資による資金調達を行うなど、バーティカルSaaSスタートアップへの投資も件数、金額ともに増加傾向にある。

 「企業データが使えるノート」の集計では、21年の4月時点でバーティカルSaaSスタートアップ約80社の資金調達を確認(直近3年間)した。

 上場を見据えるシリーズCラウンド以降のスタートアップも12社に上るなど、21年以降、バーティカルSaaS企業のIPOが続いていくものと予想される。

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