コラム
2年で3万台が売れた! スマホ操作の聴覚サポートイヤフォンが好調なワケ:3万円で高機能(6/6 ページ)
聴覚サポートイヤフォン「Olive Smart Ear(オリーブ スマート イヤー)」の売り上げが好調だ。約2年で3万台ほど売れたというが、どういった特徴があるのだろうか。製造・開発元のオリーブ ユニオンに、取材したところ……。
目指すは「ヘルスケア・プラットフォーム」への進化
20年11月には、2度目となるIndiegogoでのクラウドファンディングを実施。両耳装着の「Olive Pro」(オリーブ プロ)の予約販売を行い、約2億4000万円を集めた。日本向けにも新製品の開発が進んでおり、年内には何らかの発表ができる見込みだという。さらに、順天堂東京江東高齢者医療センター耳鼻咽喉科で「オリーブ スマート イヤー」の院内紹介も開始された。
今後の戦略を聞くと、ユーザーの聞こえ方の変化に関するデータを生かして、「ヘルスケアプラットフォーム」を展開したいとオーウェン氏。
「まだHowは固まっていませんが、テクノロジー企業としてためてきたデータを有効活用して、事業を発展させたい。耳鳴り軽減や認知症予防の脳トレなど、脳科学の知識も含めて、より広く“聞こえ”の課題をサポートできるヘルスケアプラットフォームの展開を考えています」
「オリーブ スマート イヤー」を購入した50〜70代のユーザーからは、「製品のおかげで生活が変わった」と感謝と喜びをつづった手紙が多数寄せられており、その反応がオーウェン氏の一番の原動力になっているという。
今後、難聴の課題がより深刻になる可能性が高い日本で、聴覚サポート市場はますます勢いを増していくに違いない。
関連記事
- 真っ先に変えるべきは日本人の「思考」 オードリー・タンが貫く「透明性」と「多様性」
新型コロナの封じ込め戦略など、台湾の存在感が抜きん出ている。その中心人物として活躍しているのが、デジタル担当政務委員大臣のオードリー・タン氏だ。コロナ禍を通じて、日本が台湾に学ぶべきことは何か。 - コロナ禍で売上は1.5倍! 耳をふさがない「骨伝導ヘッドフォン」は何がスゴいのか
新型コロナの感染拡大を受けて、宿泊業や外食産業は大きくダメージを受けているが、そんな中でも前年比で売り上げを伸ばしているアイテムもある。「骨伝導ヘッドフォン」だ。なぜ、この商品が売れているのかというと……。 - トイレ界のスタバを目指す! 東南アジアに広がる「1回33円」の有料トイレ
タイやベトナムなどで、有料の公衆トイレが人気を集めている。運営しているのは、スイスの会社「ミスター・ルー」。1回33円の有料トイレはどんなところなのか。共同創業者の2人に話を聞いた。 - オープン1週間で満室! 在宅勤務の20代がソーシャルアパートメントを選ぶワケ
グローバルエージェンツが5月末にオープンしたソーシャルアパートメント「ネイバーズ鷺沼」が人気である。開業2カ月前から集客を開始したところ、約180件の問い合わせを集め、オープンして1週間後には全60室が満室に。住民の多くは20代のリモートワーカーだ。 - 入居待ち6500人! デンマーク発のコンテナ住宅が熱望される理由
デンマークの首都コペンハーゲンに、6500人もの学生が入居待ちをしている大人気の賃貸住宅が存在する。コンテナを使った集合住宅だ。なぜコンテナ住宅に住みたいと思っている学生が多いのかというと……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.