体温で発電する「マザーブレスレット」にざわつく 開発の狙いは?:充電不要(2/6 ページ)
24時間365日体調を自動で計測する「マザーブレスレット」が、健康意識の高い人々をざわつかせているようだ。クラウドファンディング「Makuake」で展開したところ、支援金は4500万円を突破。開発担当者にヒットの裏側などを聞いたところ……。
温度差発電で充電の手間もダウンタイムもなし
マザーブレスレットは、物質の両端の温度差によって電流が発生する「ゼーベック効果」と呼ばれる現象を利用した、充電不要のウェアラブルトラッカーだ。外気と体表面の温度差によって発電し、温度差が大きいほど発電量が増える仕組みだという。
「温度差発電に加え、表面にソーラーパネルも搭載しており、太陽光でも発電します。そのため、外気と体表面の温度差が発生しにくい夏場でも、充電が切れる心配がありません」
充電不要のマザーブレスレットは、24時間365日装着したままで健康管理に必要な情報を測定できる。「充電する手間がない」「充電後に装着を忘れる“うっかりミス”を防止できる」という魅力も大きいが、予防医療の観点では健康情報を取得できないダウンタイムをなくせる点もメリットといえる。
「充電式のスマートウォッチなどの場合、年間500〜800時間ほどのダウンタイムが発生しますが、この時間内に体調不良や病気の兆候が隠れている可能性も否めません。これは、医学界で長く協議されているトピックであり、特に病気のリスクが高まる中高年以上の人は、深刻です」
高い予防医療効果を期待するには、一切のデータロスをなくし、わずかな病気の兆候も察知する必要がある。マザーブレスレットは、それを実現できるデバイスなのだ。
取得した健康情報は専用のアプリ内で管理され、心拍、睡眠、体表温、歩数、カロリーがグラフで表示される。アプリには「1日5000歩以上あるく」などの目標が設定されており、目標達成時に通知される仕組みも。
「アプリは、健康を目指す過程を楽しむことに重点を置いて開発しています。可視化された健康情報をチェックして、利用者自身で数値を改善させる手応えを感じてもらうのが狙いです。より本格的に予防医療に取り組みたい人には、管理栄養士の資格を持ったコーチが健康管理のコーチングを提供する当社のアプリ『ラブ』をオススメしています。ラブもマザーブレスレットと連携できます」
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