8億円のホテルをネットで「今すぐ購入」! 「NOT A HOTEL」の新規性に迫る:年30日のシェア買いも(2/6 ページ)
「世界中にあなたの家を」をコンセプトに、4月に創業した「NOT A HOTEL」。同社では、数千万円から数億円の施設をD2Cでオンライン販売する大胆なビジネスモデルを採用している。1棟買いのほかに、年間30日だけ使えるシェア買いも用意し、一定層に反響を得ているという。同社の戦略を聞いたところ……。
D2Cでホテルを1棟、または「年間30日単位」で販売
数千万円から数億円のホテルをオンラインで「今すぐ購入」できる。そんなユニークなビジネスモデルで注目を集めているNOT A HOTEL。メンテナンスを除く年間360日間が使える「1棟買い」と、年間30日使える「シェア買い」の2パターンがあり、シェア買いの場合は30日単位で複数口の購入も可能だ。
オーナーになると、購入した日数分を「家」として暮らす、あるいは「ホテル」として貸し出すことが選択できる。使用しなかった日数分は自動的に貸し出し扱いとなり、1日単位で固定収入が発生。宿泊者がいてもいなくても、必ず収入が発生するそうだ。
オーナーは月々の管理費のほか、固定資産税と保険料の支払いが必要となるが、物件を半分ホテルとして貸し出せば、月々支払う管理費と未使用時の収入がほぼ同額になる。半分を自身で楽しみ、半分を貸し出せば、ランニングコストがかからない設計だ。
集客する際にブッキング・ドットコムのような他社サイト(OTA)を経由しないこと、オーナーの利回りを2〜4%と低く設定していることから、宿泊者がいなくても収入が発生する仕組みを実現できるという。「そもそもオーナーがシェア買いするケースがメインであり、空室が多く出ないだろうと見積もっている」と濱渦氏。
オーナーは、自身が購入した物件以外に、NOT A HOTELが運営するすべての施設を相互利用できる仕組みも。現状の物件は、宮崎県青島にある「NOT A HOTEL AOSHIMA」の2物件と栃木県那須の「NOT A HOTEL NASU」の6物件(合計8物件)だが、25年をメドに30カ所の建設を目指す。
サイト上で購入を申し込むと、1口(30日)当たり1万5000円の前払いが発生し、その後、審査や抽選の結果、初回入金分(販売価格の35%)を支払い、売買契約書を締結する流れだ。サイト上に掲載されているホテルはCGのイメージ画像で、購入手続きが完了した後に、正式に建設がスタートするという。
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