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認知度50%から国内シェア1位へ、サブスク殺到のデロンギ・ジャパン社長の戦略家電メーカー進化論(2/8 ページ)

コーヒーメーカーやオイルヒーターなどで知られるイタリアの家電メーカー、デロンギ。認知度50%、ダウントレンドの売り上げという状況から、国内の電気ストーブやコーヒーメーカー市場で金額シェア1位となるまでの道のりを、日本法人のデロンギ・ジャパンの成長を牽引した杉本敦男社長に聞いた。

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売場改善や新製品導入で、売り上げを立て直し

 デロンギはイタリアのトレヴィーゾに本社を置く家電メーカーで、1902年創業の老舗だ。元々は薪ストーブなどの製造からスタートし、50年代には電気製品の開発を開始している。

 日本市場に参入したのは93年。当初は輸入代理店を介した販売だったが、95年に日本法人を設立した。本社主導でオイルヒーターを中心に調理家電やコーヒーメーカーなどを販売していた。そして2010年、杉本氏がデロンギ・ジャパンの社長に就任する。

 「私がデロンギに来たときは、オイルヒーターの人気も一段落し、売り上げはダウントレンドでした。取引先からも『なんでこの会社に来たの、厳しいよ』なんていわれるような状態。

 私が入る前は、通販カタログ誌と組んでプロモーションはしていたようですが、イタリアの文化を日本で広めることに主眼を置いていて、積極的に売るというよりはこんな商品があると提案するやり方だったようです」(杉本氏)

 社長に就任してみると、会社の状況は聞いていたのと全く違ったと語る杉本氏。そこでまずは前職までの経験を生かし、マーケティングデータを集めてシェアや認知度などを徹底的にリサーチした。すると当時、ヒーターの購入を考えている消費者の約50%しか、デロンギのオイルヒーターを知らないという結果がでた。

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