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認知度50%から国内シェア1位へ、サブスク殺到のデロンギ・ジャパン社長の戦略:家電メーカー進化論(3/8 ページ)
コーヒーメーカーやオイルヒーターなどで知られるイタリアの家電メーカー、デロンギ。認知度50%、ダウントレンドの売り上げという状況から、国内の電気ストーブやコーヒーメーカー市場で金額シェア1位となるまでの道のりを、日本法人のデロンギ・ジャパンの成長を牽引した杉本敦男社長に聞いた。
「これはチャンスと考えました。そこで社員を集め、すごいニュースがある、売り上げは落ちているけど、約50%がまだ商品のことを知らない。ここにチャンスがある、と伝えました」(杉本氏)
会社の可能性を確信した杉本氏だが、成長のためにはやることがたくさんあった。例えば売り場の改革だ。家電量販店の展示品には大量のポップが貼られ、デザインが分からない状態になっていた。デロンギの商品はデザインも魅力の1つ。それを分かりやすくアピールするため、ポップを外してデザインを分かりやすくするなどの改善を行った。
さらに、ターゲットを明確に絞った。当時は寝室需要が強かったため、まずは「寝るときはオイルヒーター」というメッセージをアピールしていった。その結果、下落していた売り上げを1年で立て直し、上昇トレンドに切り替えた。
「売り上げが上昇に転じたので、さらに認知度を上げるために、テレビCMをやらせてほしいと本社に掛け合い、予算をもらいました。さらに日本の消費者に合わせて改良した新型オイルヒーターを開発してそれを投入。寝室に加えてリビングや子供部屋での活用も訴求していきました」(杉本氏)
その結果デロンギ・ジャパン全体の売り上げを、就任時の2倍以上に伸ばすことに成功したという。
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