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認知度50%から国内シェア1位へ、サブスク殺到のデロンギ・ジャパン社長の戦略家電メーカー進化論(4/8 ページ)

コーヒーメーカーやオイルヒーターなどで知られるイタリアの家電メーカー、デロンギ。認知度50%、ダウントレンドの売り上げという状況から、国内の電気ストーブやコーヒーメーカー市場で金額シェア1位となるまでの道のりを、日本法人のデロンギ・ジャパンの成長を牽引した杉本敦男社長に聞いた。

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日本の要望を、本社に伝えて形にしていく

 杉本氏が日本市場での売り上げを拡大するために重視したのが、日本市場にマッチした製品の投入だった。例えば、就任時に販売していたオイルヒーターは、アナログ操作の古いタイプで、ラインアップも整理されていなかった。

 「新製品を導入するために、イタリアの担当者に実際に家に来てもらって、日本の住宅事情を見てもらいました。親会社との交渉に大事なのはとにかくロジックです。北イタリアの人たちはロジックを大切にするので、データを積み上げて、丁寧に説明していく。日本にはこういう商品が必要なのだと訴えました」(杉本氏)

 例えば電気ケトルは、それまでは1.0Lや1.7Lやの大きなケトルしかなかったが、日本の住宅事情やキッチンを見せることで、小型サイズの必要性をアピール。新たに0.75Lをラインアップに加えることができた。


日本市場に投入したケーミックスシリーズのケトル。イタリアらしいレトロなデザインがかわいらしい。0.75Lは日本の企画で、現在はアジア市場でも販売されている(同モデルはすでに販売終了)

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