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認知度50%から国内シェア1位へ、サブスク殺到のデロンギ・ジャパン社長の戦略:家電メーカー進化論(5/8 ページ)
コーヒーメーカーやオイルヒーターなどで知られるイタリアの家電メーカー、デロンギ。認知度50%、ダウントレンドの売り上げという状況から、国内の電気ストーブやコーヒーメーカー市場で金額シェア1位となるまでの道のりを、日本法人のデロンギ・ジャパンの成長を牽引した杉本敦男社長に聞いた。
「家電メーカーである以上、製品が何より大切です。親会社も全てではありませんが話を聞いてくれます。そしてもうひとつ大事なのが、お客様とのコミュニケーションです」(杉本氏)
過去に小売業界で働いた経験がある杉本氏は、商品を売るとき、お客様とのコミュニケーションが大切だということをよく知っていた。しかし就任時のデロンギ・ジャパンは、コールセンターでの電話対応を社員が交代で行っている状態で、うまくコミュニケーションできているとはいえなかった。杉本氏はそこにもコストを掛け、大幅に改善した。
「今はインターネットに情報を載せておけば見てもらえるようになりましたが、当時は商品について詳しく知りたい場合にメーカーのお問い合わせ窓口へ電話するのが一般的でした。
ところがコールセンターがあまり機能しておらず、ピークタイムは電話が鳴りっぱなしで応答率も低い状態でした。これはまずいと、2年目にコールセンターをアウトソーシングして、お客様からの質問や要望に素早く応えられるように改善しました」(杉本氏)
会社の状況をリサーチし、具体的なマーケティング施策を練り、必要な商品を市場に投入。さらにはコールセンターや修理などのインフラを固めていったことで、デロンギ・ジャパンの地盤はより強固なものになっていった。
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