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並行在来線会社名「ハピラインふくい」 未来に“福”はやって来るのか杉山淳一の「週刊鉄道経済」(3/8 ページ)

2022年、日本の鉄道は開業150周年を迎える。長い歴史ゆえに保守的な考え方に支配されやすい。しかし第三セクター鉄道会社は「道南いさりび鉄道」「IGRいわて銀河鉄道」など、保守的な考えを破ってきた。そして22年7月、新たなキラキラネーム会社が誕生する。「株式会社ハピラインふくい」、愛称「ハピライン」だ。

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 「ハピラインふくい」のイメージ刷新の効果はさっそく出た。賛否両論とはいえ鉄道ファンの間でも話題になったからだ。考案者は60代の男性で、福井県の「福」から「ハピネス」。路線だから「ライン」とのこと。

 福井県知事で福井県並行在来線準備株式会社会長の杉本達治氏は、「県民鉄道として、人と街をライン(線)でつなぐことで、幸せな福井県の未来を創っていく思いを込めた」という。

 福井には「ハピ」のつく名前として、県のマスコットキャラクター「はぴりゅう」や、福井駅西口再開発ビル「ハピリン」がある。地元で「ハピ」は定着しているかもしれない。そんな事情を知れば、決まった名前に文句をいうなんて野暮なことだ。「ハピラインと呼んでね」「そうですか」である。

 もう私の頭の中では「ハピちゃん」というゆるキャラが誕生する予感がある(すでに富山県にいるけど)。鉄道テーマの人気フィギュアシリーズ「鉄道むすめ」ならどんな名前と姿になるだろう。鯖江特産のメガネにちなんで、4人目のメガネっ子キャラクターになるかもしれない。

 しかし不祥事が心配だ。「ハピライン人身事故」「ハピライン車両故障」「ハピライン乗務員、寝坊で運休」などと報じられたら「どこがハピなんだ」と不謹慎に感じる向きもあるだろう。

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