コラム
鉄道会社が使う電力はどうすればよい? 東急や東京メトロなどの取り組み:鉄道の環境戦略(3/4 ページ)
鉄道会社では近年、再生可能エネルギーへの取り組みに力を入れている。東急電鉄が開始した「再エネ100%で鉄道運行」をはじめ、各社の動向をまとめた。
東急電鉄はどう環境に向き合っているのか
すでに元住吉駅や上野毛駅には太陽光発電システムだけでなく、新型車両導入の際には旧型車両に比べて使用電力を低減するようにしている。
田園都市線の2020系は、8500系と比較して使用電力を約50%減少している。駅照明のLED化なども進めている。今後は鉄道回生電力(列車がブレーキをかけたときに生じる電力)の活用や、太陽光パネルなどによる自社再エネ発電の検討にも取り組む予定だ。
さらには地球環境への負荷を軽減するため、年間の使用電力量を削減し、19年比で連結CO2排出量の46.2%削減、2050年は実質ゼロを目的としている。
ほかの鉄道会社でも、再生可能エネルギー使用などの環境戦略を立てている。
再エネの「地産地消」を目指す相鉄グループ
相模鉄道では、相鉄線の羽沢横浜国大駅で使用する電気相当量を、横浜市の焼却工場でのバイオマス発電や、市内家庭での太陽光発電に由来する再生可能エネルギーを活用した「はまっこ電気」を導入した。
あわせて、グループ内の横浜ベイシェラトンホテル&タワーズでも一部にこの「はまっこ電気」を導入している。これにより、相模鉄道と相鉄ホテルは3月24日に感謝状を受けた。地域で生み出された電力を地域で使用することで、横浜市の環境政策とも「共存共栄」が可能になっている。
他社では、自社事業の中で再生可能エネルギーの生産と消費を一体化させた例もある。
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