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ネットカジノに消えた4630万円 「仮想通貨で隠蔽」は可能なのか?:本田雅一の時事想々(2/4 ページ)
阿武町が、総額4630万円の給付金を一人の男性に誤送金してしまった問題が連日、報道されている。容疑者はネットカジノでお金を使い果たしたとされている一方で、使わないまま資産を隠した可能性も考えられる。ネットカジノを経由して、マネーロンダリングをすることは可能なのだろうか。ITジャーナリストの本田雅一氏が考察する。
海外ネットカジノでは、日本の法律による捜査が難しい
口座への送金は、誤送金された4月8日の2日後、4月10日から開始されており、一日に何度も送金されて、最終的には27回にわたって送金された。つまりネットカジノの口座には合計27万ドルが振り込まれたことになる。
この程度の金額であれば、掛金にもよるがカジノであっという間に失うことは可能だろう。従って田口容疑者が使い切ったという説明に合理的な疑いはない。
ただし、海外事業者だけに、田口容疑者の口座履歴を参照することはかなり難しいのではないか。日本の事業者であれば、日本の法律のもとに情報を提出させることができるが、プライバシー管理が徹底されたカジノならば、容疑者が自ら提出しない限り、口座履歴を確認できないだろう。
また仮に口座の中身が空になっていたとしたら、筆者なら口座そのものを閉じる(IDを削除する)。閉じてもカジノ業者が協力すれば情報は引き出せるが、取調べの中で自分から証拠を提出することは不可能になる。
また海外ネットカジノには仮想通貨のウォレットと直結できるものも多い、ネットカジノへの入金はあっても出金がなかったとする報道や意見も見かけたが、そもそもお金を隠すことが目的ならば、入金したお金を公的な金融機関口座に戻すことはないはずだ。
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