どうすれば新人営業は成果を出せるのか? まず上司がやるべきこととは:即戦力人材に育てる(1/3 ページ)
新入社員が入社して3カ月目に入る。4、5月は慣らし期間だが、6月にはそろそろ何か営業職として成果を出してほしいと思うものだ。成果を出してもらうために上司はどのようなコミュニケーションを取るべきか、自発的に営業という仕事に取り組んでもらうためにはどうすればいいか、その方法を解説する。
早いもので2022年も折り返しの時期になった。新入社員が入社して3カ月目に入る。4月は研修期間、5月に本配属はされるもののまだまだ慣らし期間。しかし、6月になったら「そろそろ何か成果を出してほしい」と思うものだ。営業という成果が見えやすい職種であればなおさらだ。できるだけ早く戦力になってほしい。
だからと言って昔のように「契約が取れるまで帰ってくるな!」などとパワハラめいた教育をするわけにもいかない。そんなことをすれば大問題になるし、そもそも逆効果だ。新入社員にやる気になってもらい、成果を出してもらうのにはどのようにコミュニケーションを取るべきか、どうしたら自発的に営業という仕事に取り組んでくれるか。その方法について紹介していく。
新入社員は冷めている?
一昔前の子育てではよく「手がかかる子ほどかわいい」といった言い方をした。いわゆる“悪ガキ”は手がかかるものの愛着が生まれるもの。しかし、今は手がかからない子どもが増えている印象を受ける。筆者の娘に反抗期はなく、友人からは「今の子は手はかからないが、どこか冷めている感じがする」といった話を聞く。1人の親として「若者のモチベーションを上げるのは難しい」と感じる。
これは新入社員に対しても言えることかもしれない。手のかかる社員は少なくなったものの、「結果を出して絶対にトップ営業になります!」といった熱い若者もまた多くないように思う。言われた仕事はそつなくこなす反面、やはりどこか冷めている。部下を持っている人であれば、指示待ち社員を“自ら積極的に動いて結果を出す社員”に変えたいと思うものだ。
以前、営業部のマネジャーに対して研修をした際に「今の新人は何も聞いてこないから距離が縮まらない」「どこでつまずいているのか分からずフォローできない」といった声が参加者から上がった。
今の営業現場はチームメンバーの管理監督業務に専念しているマネジャーは多くなく、自身も営業として最前線に立ちながら部下を育てるプレイングマネジャーが増えている。リクルートワークス研究所が発表した「マネジメント行動に関する調査2019」から、約9割のマネジャーは「自分の仕事時間の一部を何らかのプレイング業務に割いている」ことが分かった。ただでさえ忙しい営業職の業務に部下の育成という役割が追加されているのが実態だ。
この状況を考えると、上司の忙しい雰囲気から、「話しかけづらい」と感じている新入社員もいるかもしれないと推測できる。そうは言っても、業務を進めるうえで「疑問点の解消」は重要だ。なぜ上司に話しかけられないのか、新入社員側にはこんな理由があるのかもしれない。
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