Z世代女性がハマっている! 知られざる「アバター」映えの世界:毎日着替えている(3/5 ページ)
Z世代女性を中心に、アバターのおしゃれが盛り上がっている。3Dアバターソーシャルアプリ「ZEPETO」やキャラクター着せかえアプリ「ポケコロ」では、デジタルファッションに課金する行為も珍しくない。フリーマーケットでは数十万円と高額で取り引きされるアイテムもあるとか。なぜ、Z世代女性はアバターを着飾るのか。
課金ユーザーは1割。フリマで高値売買も
ポケコロのユーザーは90%以上が女性で、約半数が小中学生だ。大半は無料でプレイしており、課金をするのは1割前後だという。ゲーム内では「ドナ」と呼ばれる通貨でファッションやインテリアのアイテムが購入できる。ドナはゲーム内でのコミュニケーションなどで付与されるほか、課金でも手に入る。
「ドナを使ったアイテムの購入は、ガチャがもっともスタンダードです。200ドナで1回のガチャができて、円換算すると160円ほど。単品で販売するケースもありますが、高額のアイテムは3000円相当と購入のハードルが上がってしまいます。もっとも買いやすい方法としてガチャを多く採用しています」(中野氏)
アイテムには、ノーマル(100〜200円相当)、レア(500〜1000円相当)、スーパーレア(2000〜3000円相当)と3段階のグレードがある。部屋の雰囲気を変えられる壁、アバターの印象を左右する髪の毛や目などのパーツはスーパーレアに分類されやすいそうだ。
ただし、ユーザー自身が売値を設定できるフリーマーケットでは価格が跳ね上がり、数十万円、数百万円で売買されることもあるとか。値段が上がりやすいのは、過去に発売された希少価値の高いアイテムだ。課金額はユーザーにより大きく異なるが、毎月一定額を課金する傾向があるという。
「ヒットアイテムが多くあった月は課金額が上がることもありますが、月間の食費や交際費のように、毎月同額を課金する人が多い傾向があります」(中野氏)
課金してアバターや部屋をおしゃれにするのは、自己表現のための投資のほか、コレクションの欲求もあると中野氏は指摘する。
「スニーカーを集める男性の心理に似ていて、資産として持っておきたい人も一定数いるのかなと。Z世代はリアルの自分とアバターを同列に見ていて、自分が没入できるものであれば現実世界と同様に価値を感じている気がします」(中野氏)
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