2015年7月27日以前の記事
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「仕事を調整したのに部下の残業が減りません」 働き方を観察して見えた意外な事実49歳男性の例から考える(3/5 ページ)

「これだけ仕事を減らしたのになんで残業時間が変わらないんだ?」――狐につままれたかのようにつぶやいたのは、4月に総務部長に就任した木根さん(仮名、49歳男性)です。就任後最初の課題として取り組んだのは、部下の町本さん(仮名、32歳男性)の残業時間の削減でした。就任後にいろいろと試みたものの、思ったほどの効果が上がらずお手上げ状態になってしまったそうです。

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残業が癖になるケース

(1)固定残業が長時間労働の温床になる

 上記のように、固定残業という制度を誤って解釈しているケースではなくとも、固定残業制度を導入すると残業時間含め労働時間が長くなる傾向にあります。それは、労働者自身の考え方によることが大きいと言えます。考え方としては2つに分かれる傾向にあります。

残業
残業時間を長くする労働者の考え方とは?

 1つは「固定残業の時間内であれば何時間やっても給与は同じなのだからなるべく短い時間で終わらせてしまった方が得だ」というタイプ。一方で「固定残業の時間内であれば『残業をうるさく言われることはない』から時間いっぱい使ってのんびりやろう」というタイプが存在します。

残業
短い方が得だタイプと、時間いっぱいのんびりやるタイプ

 当然ながら後者の方が実労働時間は長くなりますが、時間内であればあまりとやかく言わない会社が多いのも事実なので、なかなか残業時間を削減する方向には進みません。冒頭の町本さんはこのケースに該当していました。

(2)プライベートに応じた労働時間調整

 プライベートの都合にあわせて労働時間を調整するタイプがいます。このように聞くと、一見、ワークライフバランスに優れた働き方をしている人のようにも聞こえるかもしれませんが、実際にはそうでもないことが少なくありません。

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