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スーパーで500ミリのコカ・コーラを見なくなった“なるほど”な理由:足りる? 足りない?(3/4 ページ)
再値上げ、再々値上げが続く中、工夫をこらして単価を上げている企業も存在します。その一例が、日本コカ・コーラです。
350ミリペットは「ちょうどいい」の声も
日本コカ・コーラなどの調べによると、外回りや動いている最中であれば1人で500ミリを飲み干せますが、屋外で即時に消費するのに比べて、自宅で飲む時の飲用量は20%ほど少なくなるようです。そのため、自宅で飲む場合、500ミリでは1人だと飲み切れず、逆に2人だと物足りないという事態が想定されたそうです。
しかもスーパーで購買されたコーラの多くは、家で消費されるシーンが多いそう。昨今1人世帯や2人世帯の数は増加している中、スーパーでの主力が500ミリでは適さなくなったのです。ちなみに、この施策により、新サイズの導入後には売上高が従来の約1.3倍に拡大すると試算されたといいます。
量当たり単価で考えると、メーカー希望小売価格は新サイズ導入当時の500ミリが140円なのに対し、新ボトルでは350ミリで120円。1ミリ当たりの価格は500ミリが0.28円なのに対し、350ミリでは0.34円となり、ミリリットルあたりの単価が約1.2倍に上がっています。
しかも、コカコーラの350ミリペットボトルは「ちょうどいい」というインターネット上の声も多く、消費者のメリットにもつながっているのです。
これは単に「価格」だけを考えた結果ではなく、顧客体験を科学し(顧客の消費量や販売チャネル毎の消費行動を分析し)、「容器」や「容量」も変化させたことで、ミリリットルあたりの単価つまり「量当たり単価」を上げることに成功したのです。
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