反論対処の3つのステップ
さて、次は反論対処のコツです。スマートな反論対処はあなたの評価を上げる絶好の機会でもあります。実は、反論対処には型があります。次の3つのステップを覚えておきましょう。
- Step1「感謝を示す:反論(質問)をもらったことに感謝を示す」
- Step2「証明する:比較した中でベストの案であることを証明する」
- Step3「シーンを示す:この案によってよくなるシーンを伝える」
では、ある反論対処のシーンを再現してみましょう。「大切な観点からのご指摘、ありがとうございます。実は、この案の他にも…を検討しました。ただ、**というデメリットは無視できず、ゆえに**の観点からA案を選びました。A案なら、職場の**といった悩みが一気になくなると考えています」
このように、笑顔で堂々と語ってみる。いかがでしょう。堂々と語るあなたに、周囲は頼もしさを感じるはずです。反論対処はあなたの見せ場となります。稟議をスマートに通すためにあらかじめ反論を想定しておくこともテクニックの1つです。
会社の方針を引用する
社内で提案をする時、上司の判断基準を知っておくことは重要です。でないと、いくらいい提案でも、叫んでいるだけに等しく、上司の心を捉えることはできません。でも、会社の方針を押さえておけば大丈夫。上司は必ず「方針を実現させたい」と考えているからです。
これから、上司に何かを提案する時は、「方針を実現させるアイデア」であると冒頭で伝えてください。「われわれの方針でもある**を実現させるべく、今回の提案を……」と語ります。そうなると、上司は聞きたくなるものです。例えば、会社の方針が、生産性の向上だとしましょう。
するとこうなります。「今年の方針は生産性の向上です。その一手としてこの案を考えました。“ペア制”です。このペア制とは……」と。ペア制は便宜的に挿入した適当な言葉ですが、「方針」を枕ことばにするだけで、そのよく分からない“ペア制”というものに関心を持たざるを得なくなるのです。それが方針のチカラです。
さて、結論です。社内で何か提案を通そうとする時、「方針」を枕ことばにしてください。そのためにも日頃から社内報や社長、上司の言葉をメモしておき、会社の方針をいつでも取り出せるようにしておきましょう。
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