上司になったゆとり世代、後輩への声かけで意識することは?:“沼る”ビジネスパーソンの共通点(1/4 ページ)
“扱いにくい部下”とのレッテルを貼られ続けてきたゆとり世代がかっこいい先輩になるためには――。人材育成支援を手掛けるラーニングエージェンシー取締役の田中敏志氏に話を聞いた。
“沼る”ビジネスパーソンの共通点
「沼に足を取られたように、なかなかスランプから抜け出せない」「考えすぎてつらい……」 そんな時、どのように対応すべきなのだろうか。仕事上で起きがちな事例を基に、“沼”から抜けだすヒントを考えてみたい。
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管理職が抱える悩みの1位は「部下の育成」――。そんな結果が、人材育成支援を手掛けるラーニングエージェンシーが管理職1070人を対象に実施した2020年7月の調査で明らかになった。
部下の育成と回答した人は50.5%で、2位の「チーム・部門の運営」(24.9%)を大きく引き離す結果に。前回調査でも今回と同様の結果が出ていたといい、部下の育成は時代を問わず一番の課題であるようだ。
一方、21年度に入社した新入社員4535人を対象にした調査では、「上司に相談できる機会をつくってほしい」と答えた割合が2年連続で増加し49.7%だった。
「部下を育成するためにはどうしたらいいのか」という管理職の悩みと、「もっと上司に相談したい」という新入社員の悩み。「ならばもっと会話を増やせばいいじゃないか」そんな一言で片付けられないのが悩ましいところ。
筆者は1991年生まれのいわゆる“ゆとり世代”。クラウド人材管理システムを提供するカオナビ(東京都港区)によれば、「教育指導要綱の改訂により02〜11年に義務教育を受けた、1987年4月2日〜2004年4月1日に生まれた世代を指す」という。
「ゆとり世代 特徴」と検索エンジンで調べると「叱られることに耐性がない」「昇進や昇格への執着が低い」「仕事の指示待ちが多い」……と、マイナスなワードが出てくるのだ。
そんなわれらゆとり世代も、ずっと「部下」でいることはできない。年々後輩が増え、新人を育てる立場になるし、企業の中核を求められるポジションにもなる。その半面、後輩のアドバイスに的確に答えられなかったり、的確な指示が出せなかったりという課題に直面している人も多いのではないか。
部下や後輩から慕われ、しっかり育成する先輩になるにはどのような行動が必要なのか――。人材育成支援を手掛けるラーニングエージェンシー取締役の田中敏志氏に話を聞いた。
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