ワークマンにしまむらも参入! アパレルはゴルフウェアで盛り返せるか:磯部孝のアパレル最前線(3/4 ページ)
コロナ禍をきっかけに盛り上がりを見せたアパレル市場は「ホームウェア」「キャンプウェア」「ゴルフウェア」の3つ。引き続き期待値が高いのはゴルフウェアだ。
アパレル各社が新ブランド続々立ち上げ
各メーカーに目を向けても、ゴルフウェアを強化、参入している様子がうかがえる。山陽商会の「PaulStuart(ポール・スチュアート)」では新たなゴルフラインを追加し、ジーンズの老舗ブランドであるLeeも「Lee GOLF(リー ゴルフ)」を立ち上げた。雑貨ブランド「3COINS(スリーコインズ)」などを展開するパルグループも、ゴルフウェアブランド「TWOLES(トゥレス)」をスタートさせている。
それだけではない。「Jun&ROPE(ジュン アンド ロペ)」が主力ブランドであるジュン(東京都港区)も、香港発Webメディア「HYPE BEAST(ハイプビースト)」との協業ブランド「HYPE GOLF」や「Saturdays Golf(サタデーズ ゴルフ)」をローンチし、ワークマンやしまむらはゴルフYouTuberとコラボした商品を展開している。まぁ……群雄割拠な状態ともいえる。
極め付きとして10月7日には、「MARK & LONA(マーク&ロナ)」を運営するキューブ(東京都港区)が、東証グロース市場に初上場する見込だ。18年からブランドアンバサダーに木村拓哉氏を迎た注目ブランドで、22年12月期の業績予想は売上高52億円(前期比34.7%増)と、急成長を遂げている。
「みんなのゴルフダイジェスト」に掲載された矢野経済研究所の三石茂樹氏の記事(20年9月2日掲載)によると、20年のゴルフ人口は矢野経済研究所の推計で約871万人。「コロナリタイアゴルファー実態調査」という同研究所がおこなった消費者調査では、コロナ禍でも継続してゴルフを楽しんだ人が約611万人で、自粛していた人が約260万人。そこにコロナ禍をきっかけにゴルフを始めた約17万人が新たに加わったという。
他のレジャー競技の例をみてみよう。日本オートキャンプ協会によれば、21年のオートキャンプ参加人口(1年間に1回以上キャンプをした人の数)は前年比23%増の750万人。単純比較はしにくいものの、ゴルフ人気は、レジャースポーツと同じほどの存在感を示しているといえるだろう。しかし、ゴルフの新規プレイヤー数が17万人であることを考えると、上述した新ライン、新ブランドの登場は、やや過熱気味なのではないかと感じてしまう。
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