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利益の半分は不動産──フジテレビの不調で、変わるフジHD 101億円の大幅減益でも安泰な理由:妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(3/5 ページ)
フジ・メディア・ホールディングスといえば、フジテレビなどの「メディアの会社」というイメージが強いかもしれない。しかし、その内実は異なる。
減益の要因は不動産関連事業
そして21年3月期の不動産関連事業の業績は、主力のサンケイビルが33.7%の大幅減益になったことに加え、グランビスタホテル&リゾートというホテルの運営が51.9億円の赤字と業績は大きく悪化。計99.7億円もの減益要因となっています。
メディア事業の利益は横ばいである上、不振だったテレビ局は20億円ほどの減益でした。減益の要因は不動産関連事業にあったことが分かります。
一般にフジテレビといえば「テレビの会社」と捉えられているため、フジ・メディア・ホールディングスが100億円以上の減益というニュースを見ると、メディア事業が大きなダメージを受けてしまったのかと推測してしまいます。しかし、利益の内訳まで見てみると違った実態が見えてくるのです。
また、不動産関連事業は規模が大きく、非常に多額の不動産を抱えています。21年3月期末には土地が2614億円、建物が1501億円あり、22年3月期末には土地が2721億円、建物が1625億円となっています。
実はこうした不動産は、基本的には時価評価はしないというルールがあります。
サンケイビルは好立地にあるため含み益を抱えている可能性がありますが、その含み損益がどれほどかは利益の推移を見ていても分かりません。
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