「トラッキング」「アクティビティの追跡」って結局なんなの? ネット広告のプロに聞いた:“ウザい広告”が増える可能性(2/3 ページ)
最近スマホの画面で「アクティビティの追跡を許可」「トラッキング」などの言葉を頻繁に目にする。「トラッキング」「アクティビティの追跡」って結局なんなの?インターネット広告代理業のユニークワンが解説。
ポップアップの表示が義務化された背景には「プライバシー規制の強化」
――「アクティビティを追跡することを許可しますか?」というポップアップは、いつごろから、何のために表示されるようになったのですか?
回答: 「アクティビティを追跡することを許可しますか?」というポップアップが出るようになった背景には、プライバシー規制の強化があります。2019年に日本インタラクティブ広告協会(JIAA)が日本全国5000人を対象に行った「2019年インターネット広告に関するユーザー意識調査」では、8割以上が「ネット上での個人情報の活用に不安を感じる」と回答しています。
iOSでは「iOS14.5」以降から、アプリ上の個人情報収集についてユーザーに明確な同意を取ることが義務化されました。Androidでは「Android12」のバージョンから、トラッキング拒否の設定が可能になったと言われています。
トラッキングを許可しない→“ウザい広告”が増える可能性
――トラッキング許可をするとどうなるのでしょうか? 逆にトラッキングを許可しないと何か不便があるのでしょうか?
回答: 「トラッキングを許可」を選択すると、他社アプリやWebサイトでの行動履歴が収集・分析され、ターゲティング広告が配信されます。広告配信側は、年齢や居住地、Web上での行動などから分析し、サービスや商品に興味関心があるユーザーに絞って広告を配信できるということです。
「トラッキングしないように要求」を選択すると、アプリやWebサイト上での行動履歴が収集されなくなります。プライバシー面では安心かもしれない一方で、興味のない広告が表示されやすくなります。
関連記事
- キャンセル待ちが約8000人! レンジで「チン!するレストラン」がここまで話題を集めたワケ
冷凍食品とアイスクリームが食べ放題の「チン!するレストラン」が話題を集めた。2日目にはチケット完売、キャンセル待ちは7000〜8000人を記録。好評の要因を聞いた。 - ゴールドウイン、服の買い取り→修繕で“1点もの”として販売する事業を本格始動 価格は新品とほぼ一緒
ゴールドウインはキッズ製品を買い取り、加工や修繕をして“1点物”の製品として販売する。子ども服のサイズアウトに廃棄以外の選択肢を提供。11月8日に恵比寿ガーデンプレイスにオープンした「PLAY EARTH KIDS」で第1号製品の販売を開始した。 - ドンキ「NHK受信料不要のテレビ」、なぜ中年に人気? 最新の売れ行きを開発者が分析
ドンキの「チューナーレス スマートテレビ」が好調だ。同社に売れ行きについて話を聞くと、担当者も驚いたと話す“意外な購買層”が分かった。誰が、どんな目的で買うのか。 - 1時間で40本 ファミマの飲料補充ロボがゆっくり仕事をしている理由
ファミリーマートは飲料補充AIロボットの導入を強化している。ロボットは24時間に1000本、1時間に約40本飲料を補充し続けるという。もう少しスピードアップしたほうが効果的ではないのか……? - 全国に5店舗だけ! 手作り「スムージー」を売るローソンに行ってみた 狙いは?
全国に5店舗だけ、手作り「スムージー」を売るローソンがある。「鮮度」「手作り」をキーワードに、注文を受けてからバナナを切るこだわりっぷりだ。ローソンはなぜ、このような“手の込んだ”事業を開始しようと思ったのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.