VTuberを活用した新しいマーケティングビジネスとは? キャラクター・コマース市場の課題を聞いた:物産展で顧客を開拓(2/3 ページ)
VTuberを活用してキャラクター・コマースという新しいビジネスが勃興してきている。バーチャル物産展などを開催して、生産者や企業の売り上げ・認知拡大やブランディングに貢献しているuyetに課題と戦略を聞いた。
マーケのうまい商品だけが売れる現状
――このビジネスにおける課題はどこにあるのですか。
梶田: uyetを立ち上げる前に、良い商品があってもお金をかけないと売れないという現実を見てきました。楽天のサイトに広告を出すには高い費用が掛かり、グーグルのリスティングで上位に広告を出すのもお金が掛かかります。良い商品が売れるのではなく、マーケティングのうまい商品だけが売れる現状を改善したいと前から思っていました。
一度その課題を解決しようとサービスを立ち上げた時期があったのですが、その時はうまくいかず、失敗してしまいました。そんな経験をしている時にVTuberを活用したマーケティングについて金井と話し合いを重ね可能性を感じ、金井と一緒にこの会社を創業しました。
――VTuberが自分とは別の姿でネットの活動をしている理由は何なのでしょうか。
梶田: リアルで表現できないものを、もう1人の自分を使って表現したい願望があるからだと思います。年代では10代後半から30代後半までで、最初は女性が多かったですが、いまは男女を問いません。
今まではVTuberは出演しても、投げ銭をもらうくらいしか収入の道がなかったので、自ら行う配信の場以外の活動の場を広げてあげたいと思い、さまざまな事業をつくりあげています。
――VTuberはどのようにして選定をしているのでしょうか。
梶田: VTuberはこれまでYouTuberとして活動してきたデータがあるので、それをみて、3万から4万人の中からどのイベントにどのVTuberが適任かをマッチングします。以前はマッチングに失敗したことがありましたが、いまは改善されてきています。
また弊社の方法に賛同してくれる企業さまが、既存のお客さまからの口コミなどで広がり、物産展やPR案件に興味を持ってくださる企業さまは毎月増えています。
金井: 協力していただいたVTuberは現在約600人いて、一緒に仕事をしている人数は毎月50〜100人ほど増えています。VTuberとして有名な方々だと芸能界のように事務所に所属して、そこから仕事をもらう方法もあります。
私が以前に勤務していた(6月に東証に上場した)ANYCOLOR(エニーカラー)はそのやり方をしていますが、uyetはタレントを所属させる形ではなく所属事務所を持っていないVTuberとお仕事をしているケースも多く、イベントごとに毎回、違う人に依頼することが多いです。
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