丸井が思い切って「個人の成果評価」を辞めたら、どうなった?:徹底リサーチ! 丸井の人的資本経営【後編】(1/3 ページ)
個人の成果評価を辞め、チームの成果を追う形式に評価制度を改革した丸井グループ。導入前には「チーム内で頑張っている人と、そうでもない人が同じ評価になるのは理不尽ではないか」と危惧する声が多かった。それでも、思い切って個人の成果評価を辞めた理由とは? その結果はどうなったのか?
新連載:徹底リサーチ! あの会社の人的資本経営
近年、注目される機会が増えた「人的資本経営」というキーワード。しかし、まだまだ実践フェーズに到達している企業は多くない。そんな中、先進的な取り組みを実施している企業へのインタビューを通して、人的資本経営の本質に迫る。インタビュアーは人事業務や法制度改正などの研究を行う、Works Human Intelligence総研リサーチ、奈良和正氏。
「人の成長=企業の成長」と捉える企業理念を持ち、人的資本経営を通じた企業価値の向上に取り組んでいる丸井グループ。前編・中編に続き、丸井グループ専務執行役員 CHROの石井友夫氏に、人事業務や法制度改正などの研究を行う、Works Human Intelligence総研リサーチ、奈良和正氏がインタビューする。
後編となるこの記事では、社員を巻き込んで作り上げた「ベーシックスキル評価」の制度について話を聞いた。
ベーシックスキル評価のデメリットはなかったのか?
奈良: グループ間の職種変更異動を支えるために、個人評価から成果を外してチーム評価のみとし、個人の評価制度は汎用的な能力・スキルを測る「ベーシックスキル評価」に変更したとうかがいました(参照:前回記事)。
能力評価、成果主義が強く主張される風潮の中ですが、それに流されず自社に合った制度を導入されたんですね。一方で、個人の成果評価要素をなくしたことのデメリットが気になってしまうのですが、このあたりはいかがでしょうか?
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