就活生向け“視線が上がる広告”に反響 「OfferBox」運営元が込めた思いとは:24卒就活本格化
6月に入り、2024年卒業予定の大学生の就職活動が本格化する中、就活支援サービス「OfferBox」を手掛けるi-plugが渋谷駅構内に掲出した広告が注目を集めている。行動心理学に基づき、就活生向けに出稿したという。
6月に入り、2024年卒業予定の大学生の就職活動が本格化する中、就活支援サービス「OfferBox」(オファーボックス)を手掛けるi-plug(大阪市)が渋谷駅構内などに掲出した広告が注目を集めている。行動心理学に基づき、就活生向けに“視線が上がる広告”として出稿したという。
「視点を上に上げると気持ちが前向きに」 監修者解説
同社は「このくらいの目線が、自信に効く」というメッセージを、意図的に上部に配置した広告を渋谷駅構内に掲示。24卒の学生にとっては「採用面接解禁日」、25卒の学生にとっては「夏インターン選考開始日」となることから6月4日まで掲示する。広告を見た就活生に「視線を上げることで気持ちが前向きになってほしい」という思いを込めた。
「多くの学生が目にしやすいため」。渋谷を選んだ理由について、こう説明する同社。監修を手掛けた慶應義塾大学大学院の前野隆司教授は「上を向いて大股で歩くと幸福度が高まる」という米アトランティック大学の研究を事例に「視点を上に上げると気持ちが前向きになるといえる」と解説する。
学生の76%が就活時に「気分が落ち込む」
同社が24卒向けの就職活動状況に関するアンケートでは、就職活動時に「普段より気分が落ち込むことが多い」と回答した就活生は47.1%と約2人に1人の割合に及んだ。「どちらかというと気分が落ち込んでいると感じる」という回答も含めると76.1%となり、就活生の4分の3以上が就職活動によって、ネガティブな気持ちになっていることが分かった。
広告についてTwitterでは「素敵な広告」「面白い仕掛け」などの声が上がっている。
その他、同社は大学周辺の消火栓にも渋谷駅同様の広告を順次掲載する。場所は、青山学院大学(青山キャンパス)、獨協大学、千葉大学(西千葉キャンパス)、東海大学(湘南キャンパス)を予定している。
オファーボックスは、登録した学生のプロフィールに興味を持った企業が直接オファーする就活マッチングサービス。大手からベンチャーまで1万4000社以上が利用しており、登録学生数は40万人以上(6月時点)に上る。
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