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新型「N-BOX」今秋登場 売れ続ける2つの理由:鈴木ケンイチ「自動車市場を読み解く」(2/3 ページ)
8月3日、ホンダが今秋に発売予定の新型「N-BOX」の特設サイトをオープンしました。2011年12月の発売以来、売れに売れ続けているモデルです。なぜN-BOXはここまで売れるのでしょうか。
「軽自動車だけど広い」を徹底
「軽乗用車最大級の室内空間」はN-BOXのメカニズム的な特徴の1つで、根底には「MM思想」が存在します。MM思想のMMとは「M(マン・マキシマム)」「M(メカ・ミニマム)」を指し、「人のスペースは最大に・機械のスペースは最小に」という意味です。具体的には、エンジンのスペースを小さくし、燃料タンクをクルマの中央の床下に押し込めるように設計しています。その結果、「タント」(ダイハツ)、「スペーシア」(スズキ)などのライバル車種と比較すると、N-BOXは、広い室内空間を得ることに成功しました。
ライバルと比較するとN-BOXの室内の長さは最長で、幅と高さはトップクラス。「軽乗用車最大級の室内空間」というのもうなずけます。このMM思想は今に始まったものではなく、ホンダの初期からあるものです。
実際、1966年に発売したホンダ初の軽自動車「N360」の広告には「先ず客室(キャビン)から設計をはじめました」という文言が躍っていました。そして、2011年の初代N-BOXのプレスインフォメーションでは、「そして、もう一度、客室(キャビン)から設計をはじめました」と説明されています。
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