インタビュー
“限界集落”をグランピングで町おこし 売り上げが20倍超になった納得理由:人口400人(5/5 ページ)
岡山県津山市・阿波地区。人口400人ほどで、高齢化も進む地域に21年、グランピング施設がオープンした。一体なぜ、観光地でもないエリアにオープンしたのか。背景には、自治体ならではの課題があった。
観光業界、もっと若い人に来てもらうために
ダイブが手掛ける地方創生事業の売り上げは、全体で3.8億円(23年6月期)。前年同期比で219%と大きな成長を見せているが、同社全体の売り上げから見るとまだ小さい。稼ぎ頭であるリゾート人材事業は安定成長を見せつつも急激な伸びは見込めないことから、今後はフランチャイズ化も含めてより一層地方創生事業へ注力していく。
大きなポテンシャルがあるとはいえ、まだまだ観光業界はレガシー体質が残る。取り組みを進めていく上で、増田氏はIT人材の確保を課題に挙げる。増田氏自身も、ダイブ以前はIT企業を転々としてきた。実際に、地方創生事業におけるD2C的なビジネス展開やデータ分析を通した改善施策は、ITのバックグラウンドが非常に生きている。
「日本の成長産業である観光業には、もっとたくさんのバリエーションがあるべきだと考えています。もともと有名な観光地や都市部だけでなく、阿波地区のような場所も観光地として、選択肢になればという思いです。
また、観光業界はポテンシャルが非常に高いにもかかわらず、若い人材から人気がなく残念に思っています。とても成長できる業界ですし、楽しいことを今後も示していきたいと考えています」(増田氏)
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