豊田社長の“あの時の話”を詳しく明かそう 2023年に読まれた記事:池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/4 ページ)
筆者が毎回サーキットに行くのは、普段はなかなかないほど長い取材時間が与えられるからだ。サーキットに行くと時間をたっぷり使って、かなり踏み込んだ話ができることがある。ましてや海外のサーキットとなれば、帰りの時間もない。その時、豊田社長が衝撃的な発言をしたことを、かなり思い切って記事にしたものが、今年の1位の記事だ。
さて年の瀬も押し迫った12月最終週。読者の皆様はだいぶ忙しい日々をお過ごしのことと思う。
筆者もご多聞に漏れず、今月後半は果てしなく終わりのない取材と原稿に明け暮れている。しかもこのタイミングでダイハツの不正についての第三者委員会の発表まであった。いままさに旅先のホテルからリモートで会見を見たばかり、これはこれでまたいずれ記事を書かねばならない。不正の話なんて本当は書きたくもない。大概にしてほしいものだ。それはさておき、この記事が掲載される頃、年内最後の海外取材から、自宅に着いたかどうかくらいの時間である。
行き先はタイで、昨年に引き続きタイのブリラムで行われる「idemitsu SUPER ENDURANCE SOUTHEAST ASIA TROPHY 2023 第3戦 タイラウンド」の取材。要するに10時間耐久レースだ。
という、らしくない導入は、今年読まれた記事のランキングへとつながる。今年最も読まれた記事は、昨年のタイ取材で仕入れて来たネタだったーー。と書いていくとランキングがいつまでも発表できないので、まずはざっとランキングに目を通してほしい。タイトルをクリックすると、当該記事に飛ぶようにしてある。
- 1位:トヨタは日本を諦めつつある 豊田章男社長のメッセージ
- 2位:豊田章男社長を取材し続けた筆者が思う、退任の本当の理由
- 3位:トヨタ新型「クラウン・スポーツ」の仕上がりと戦略
- 4位:トヨタ、ホンダ、日産「増益と減益を分けたもの」 大手3社の決算をじっくり解説
- 5位:なぜ東京オートサロンで「AE86」が登場したのか 忘れてはいけない“大事な議論”
- 6位:ようやく議論は本質へ 揺らぐエンジン禁止規制
- 7位:トヨタ新型「アルファード」と「ヴェルファイア」の正常進化
- 8位:中国製BEVは今後どうなるか 避けられない現実
- 9位:復活のロータリー 「ROTARY-EV」で、マツダは何をつくったのか
- 10位:トヨタのタイ戦略はどうなるか 日本政府の然るべき人たちに「伝えたい」
1位の記事の背景は、タイのチャーンサーキットで行われた25時間耐久レースに際して、豊田章男社長(当時)への取材をまとめたものである。余談だが、当時レクサスとGRのプレジデントを務めていた佐藤恒治氏に豊田社長が直々に社長就任の打診を行ったのもこの取材の時、タイのチャーンサーキットでレースを眺めながらだったと後に聞いた。
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