キャンピングカー人気は続くのか 需要維持に必要な要素とは?:高根英幸 「クルマのミライ」(3/5 ページ)
日本のアウトドアブームが落ち着いてきた一方、キャンピングカーの人気は衰えていない。展示会では大型車両をベースにした展示車が増え、熟年オートキャンパーの心をつかんでいる。しかし、ブームによるマナー低下に歯止めをかけないと、衰退につながりかねない。
マナー低下で厳しくなっていく規制
時間とお金に余裕がある熟年夫婦層をターゲットにするのはいいが、オートキャンプを取り巻く環境はそうしたムーブメントを応援したり、支持したりする傾向を見せているところは少ない印象だ。つまり、このままではオートキャンプも一過性のブームとしてしぼんでしまう可能性もある。
これはオートキャンプや車中泊のマナー低下もあるが、高速道路料金制度の見直しなどで割引の適用が減っていくことも影響していきそうだ。キャンピングカーによる長距離旅行を歓迎している自治体の観光協会もあるが、規制が厳しくなっているところもある。
マナーの悪いキャンパーにより、道の駅では車中泊禁止になるところも出てくるなど、規制を強化する動きが見られるのだ。キャンプ場でも火災の危険や土中の生物保護のために直火によるたき火は禁止されているところが多いが、それを守らない利用者の続出で利用に制限が加えられてしまったケースもある。
罰則の強化や防犯カメラの設置を望む利用者などいないはずだ。そもそも自然の中で開放的な気分を味わうためのアウトドアが、がんじがらめの規制によって窮屈な思いをするようになってしまったら本末転倒だろう。
規制や人目などを気にせずにリラックスしたいからキャンプ場を利用するのであり、快適にキャンプ場を利用し続けようとするのであれば、やはり定められたルールは最低限守るものと認識したい。みんながそれさえ守っていれば、その場所は継続的に快適なまま利用できるのだから。
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