元「刑務所看守」がSalesforceエンジニアに リスキリングを成功させる企業のやり方がすごかった:勝ち続けるためのリスキリング(1/3 ページ)
刑務所看守、芸能マネジャー、空港グランドスタッフ――これらは、現在Salesforceエンジニアとして活躍している社員たちの経歴だ。PC実務経験がない人も一人前にする研修体制とは
元・刑務所の看守、元・芸能マネジャー、元・空港のグランドスタッフ――これらは、現在「Salesforceエンジニア」として活躍している社員たちの経歴だ。クラウドに特化した人材派遣・人材紹介業を展開するテラスカイ・テクノロジーズ(東京都中央区)は、多種多様な経歴を持つ人材を迎え入れ、充実した教育体制で戦力化させている。
働く人にとって、今の自分のキャリアの軸を大きく変える選択はそう簡単ではない。同社はどのような教育体制を敷いているのか。そしてなぜ、ITスキルを必須としない採用を行っているのか。同社の荒谷英智社長と、採用・育成を担当するチームに話を聞いた。
前職「PC経験なし」が7割 リスキリングを成功させるノウハウとは
テクノロジーの急速な発展により、個人の持つスキルが陳腐化するスピードも加速している。こうした中で、「リスキリング」(働く人の学び直し)の重要性が高まっている。政府はリスキリング支援に5年間で1兆円を投資する方針を掲げるなど、国も積極的に後押しする姿勢だ。
顧客管理のクラウド移行が進む昨今、将来性のある職種としてSalesforceエンジニアという職業が注目されている。クラウド型CRMの中で世界的に高いシェアを占めるSalesforceは、高い拡張性を持つ反面、使いこなしきれていない企業も多い。こうした企業に対して業務上の課題を抽出し、運用・保守を技術的に支援するのがSalesforceエンジニアだ。業界問わず活躍の場があるほか、スキルと経験次第で高い報酬を得られる職種でもある。
2021年に設立したテラスカイ・テクノロジーズはSalesforceのコンサルティングパートナーであるテラスカイ(東京都中央区)の子会社である。自社の技術者をクライアントに派遣し、より現場に近い支援を行う。
同社の約300人の社員のうち、8割以上はエンジニアだ。Salesforceの「認定アドミニストレーター」の有資格者数は国内8位、「認定アプリケーションビルダー」の有資格者数は国内4位と、多数の資格者を輩出している。
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