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日立の好業績を牽引する“巨大事業”の正体 日立デジタルCEOに聞く:「シリーズ 企業革新」日立編(3/5 ページ)

日立は2009年当時、日本の製造業で過去最大の赤字だった状況から再成長を果たした。復活のカギとなった巨大事業、Lumadaのビジネスモデルとは――。日立デジタルの谷口潤CEOにインタビューした。

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社会課題にフォーカスして再成長

 日立はLumadaに加え、DXとグローバル化を中心とした戦略によっても再成長を遂げている。2023年3月期の連結決算では6451億円の純利益を計上して、3期連続で最高益を更新した。2024年3月期は子会社の再編などによって減収減益を見込むものの、当初の予想を上方修正して純利益は5300億円となる見通しだ。

 日立グループは2024年度中期経営計画で「社会イノベーション事業でグローバルリーダーになる」と目標を掲げ、デジタル、グリーン、イノベーションの3本柱で事業を加速する方針を明らかにしている。

 その目標を達成するため、日立グループを横断してグローバルデジタル戦略を策定し推進する組織として、2022年4月に米シリコンバレーに設立されたのが日立デジタルだ。設立と同時にCEOに就任した谷口氏は、社会課題の解決を目指す創業以来の方針が、ここにきて成長の原動力になっていると説明する。

 「日立製作所は1910年に、茨城県日立市にあった銅山の修理工場として創業しました。当時は鉱山を支える機械がほぼ輸入品だったことから、国産初の電気モーターを作ったことが始まりです。それ以来、社会課題をいかに解決していくかにフォーカスをして多様な事業を展開しています。現在は社会情勢の変化によって、気候変動問題に対応するための脱炭素や、個人にとっての心や体、それに社会がいい状態になるウェルビーイングなどが求められるようになってきました。この変化により、グループの方針である社会課題の解決がより大きなビジネスになってきて、今の業績を支えていると感じています」

 社会情勢に変化が起きる一方で、日立が取り組んできたのが大胆な社内改革だ。日立は1990年代後半から3度にわたって大幅赤字を計上。そこから大規模な事業構造改革であるスマトラプロジェクト(Hitachi Smart Transformation Project)などを進めてきた。

 「業績が苦しかった頃は、いろいろな挑戦をした時期でもありました。ともすれば全方位的、あるいは八方美人的だったかもしれません。そこからV字回復ができたのは、これまで以上に社会イノベーションにフォーカスしたことが理由の一つです。もう一つの理由には『IT×OT×プロダクト』によって日立のユニークネスを出していく戦略に絞ったことが挙げられます。その戦略を推進しているのが、まさにLumadaなのです」

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