日立の好業績を牽引する“巨大事業”の正体 日立デジタルCEOに聞く:「シリーズ 企業革新」日立編(4/5 ページ)
日立は2009年当時、日本の製造業で過去最大の赤字だった状況から再成長を果たした。復活のカギとなった巨大事業、Lumadaのビジネスモデルとは――。日立デジタルの谷口潤CEOにインタビューした。
Lumada急成長の裏にあった「2つのフェーズ」
このLumada事業が日立の成長を牽(けん)引していることは、すでに数字にも表れている。Lumada事業の売上収益は、2022年3月期決算では1兆4000億円だった。それが2023年3月期では、前年比42%増の1兆9600億円と高い伸びを見せている。利益指標として取り入れているAdjusted EBITAも8.3%から約14%に急伸した。
日立は、Lumada事業の売上高を2024年度に、グループ全体の売り上げ構成費の約3分の1にあたる2兆7000億円に拡大し、Adjusted EBITAも16%に向上する計画だ。
谷口氏は、Lumada事業がこれだけの急成長を実現している理由について「ビジネスモデルがようやく定着して、少しずつ積み重ねてきたものがスケール化してきたからではないか」と話す。この積み重ねには2つのフェーズがあったという。
「最初のフェーズはデジタルセントリックでのスケール化です。デジタルセントリックは、テックやファイナンス、メディアなど、ビジネスのアセットがITやデジタルそのものであるお客さまを指します。こうしたお客さまの課題を解決するサイクルを回すことで、ある程度のスケールを作ることができました」
2つ目のフェーズとして、ITやデジタル以外の顧客に広げていったという。
「私たちがOTと呼んでいる、エネルギーや鉄道、産業ソリューションなどの分野です。プロダクトとデジタルをつなげて新しいサービスを作ってきました。この取り組みが『One Hitachi』です。デジタルセントリックのお客さまよりデジタル化に少し時間がかかったものの、徐々に本格化してきました。おのおののフェーズで積み重ねてきたものがスケール化したことによって、Lumadaが着実な成果を上げられるようになってきたと考えています」
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