2015年7月27日以前の記事
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「1億円受注」「案件獲得2倍」 NTTPCのインサイドセールス改革が成功した2つの理由全部門が同じKPIを追う(2/3 ページ)

ネットワークやデータセンター事業を手掛けるNTTPCコミュニケーションズは、2020年に営業組織の大規模な改革を実施し、その一環でインサイドセールス組織を立ち上げた。その結果、1億円規模の大型案件の受注や新規獲得件数の倍増など、目覚ましい成果を上げている。

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インサイドセールスの役割を見直す 営業プロセスの最適化

 同社は現在、インサイドセールス組織をマーケティング部門内に設けている。この構造により、マーケティングとの緊密な連携が可能となり、効果的なリード獲得からナーチャリングまで一貫したプロセスを実現している。


営業プロセス(提供:NTTPCコミュニケーションズ)

 インサイドセールスは、社員5人と業務委託のチームで構成している。社員の主な業務は社内調整だ。新商材ができた際には、マーケティング施策の検討やインサイドセールスチームへの商材知識の共有、コールフローの整備などを担う。

 委託メンバーは問い合わせやWeb広告などを通じて獲得したリードに対し、スピーディーに電話でアプローチをしている。テレアポでリードがより角度の高い状態(SQL、Sales Qualified Lead)になったら、フィールドセールスへ共有する。

 インサイドセールスが扱うリードは2種類。まず一つは、Web広告経由などで獲得する新規リードだ。Web広告ではランディングページ(LP)に誘導する際、ホワイトペーパーの提供だけでなく、見積もりシミュレーションツールも活用。テレアポ時の会話に役立つ情報を収集している。

 もう一つは、既存顧客へのメールマーケティングで得たリードで、新サービスやキャンペーンの案内を継続的に送付し、常にアップセルやクロスセルを狙っている。

 「デジタルマーケティングで獲得したリードは、予算や課題感などは基本的には分からない状態。インサイドセールスが特に気を付けるべきなのは、BANT(Budget:予算、Authority:決定権、Need:必要性、Timeframe:導入時期)情報に加えて、なぜそのサービスを必要としているかをしっかり聞くことだ」

 「これらは一度のアプローチですぐに聞き出せるわけではないので、一定の期間をかけて、再度電話やメールを入れてナーチャリングしていくことが重要」

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