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部下から「給料を上げてください」と言われたら、上司のあなたはどう返す?:「キレイごとナシ」のマネジメント論(4/6 ページ)
もしこんな相談を受けたら、決して避けてはいけない。上司がどう向き合うべきか解説する。
上司が気を付けるべき3つのポイント
部下からの給与に関する相談に対して、上司が気を付けるべきことは3つある。
1つ目は「具体的な金額で話し合う」ことだ。
部下が「給料が安い」と言ってきたら、まず具体的な金額を確認する。「いくらぐらいになることを期待しているのか」を聞くのだ。あるべき姿と現状とのギャップを数字で確認する。問題の解決のキホンである。
陸上部の例であれば、
- 100メートルを12秒で走ってほしい(あるべき姿)
- 100メートルを平均12.8秒で走っている(現状)
営業部でいえば、
- 中期経営計画を達成させるための営業予材数が100を超える(あるべき姿)
- 営業予材数が毎月平均60を下回っている(現状)
こう表現すると、具体的なギャップが明らかになる。
2つ目は「根拠を明確にする」ことだ。
部下が期待する給与水準について、なぜその金額なのかの根拠を確認しよう(可能ならば)。市場価値として示したいのか、生活費なのか、家族の状況なのか、きちんと把握する必要がある。
「同期入社のSさんより少ないのは納得がいかない」
「去年入ってきたあの人と同額なんてイヤです。私は10年も勤めているんですから」
こういった本音を聞き出すのも大事だ。単に生活に必要かだけで確認したら、誰も言い返せなくなってしまう。
陸上部の例であれば、
- 100メートルを12秒で走れば、次の大会で優勝できる(根拠)
営業部でいえば、
- 過去の事例からも営業予材数が100を超えれば中期経営計画を達成できる(根拠)
こうなる。
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