目線の“低さ”がポイント? じわじわ広がる「みまもり自販機」の正体(2/4 ページ)
防犯カメラが付いた「みまもり自販機」が、じわじわと全国に広がっている。2018年から展開を進めるキリンビバレッジは、全国に約200台を設置。街灯に取り付けられた防犯カメラよりも優秀な側面もあるという。同自販機のメリットなどを、キリンの担当者に聞いた。
足立区から始まり、全国に約200台設置
キリンでは、2018年に最初の「みまもり自販機」を足立区に設置。その後は首都圏を中心に台数を増やしていき、2023年から設置エリアを全国に拡大している。その背景には、社会課題の解決と経済的価値の創出を両立させるCSV経営の先進企業を目指す、という同社のビジョンがある。
「いつでも飲料を購入できる利便性や広告のような価値に加えて、地域の安全・安心に貢献する取り組みとして防犯カメラ付きの自販機を開発していたところ、足立区西新井の自治体や警察の方からともに防犯に取り組めないかと相談をいただき、最初の設置に至りました」(安藤氏)
足立区では商店街の駐車場やスーパーに設置し、地域全体で防犯に役立てる狙いがある。その後、埼玉県深谷市、神奈川県藤沢市、東京都北区などにも広がり、現在は全国に約200台を設置している。
設置場所の内訳は「公園」が43%で最も多く、次いで「店頭・店舗敷地」(16%)、「公共施設」(15%)、「駐車場」(12%)と続く(2024年9月末時点)。
「公園での設置が多いのは、当社が積極的に公園と交渉を進めてきた背景があります。お子さんの出入りも多い公園は安全・安心のために防犯カメラの設置が必要だと考えますし、地域住民のみなさまにも公園に防犯カメラを設置してほしいという要望が多くあります。一方で、公園には防犯カメラの設置台数が非常に少ない実情があります」(馬返氏)
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