家系ラーメンがおにぎりに？ 『地球の歩き方』攻めに攻めた商品が、累計21万個を突破（2/5 ページ）

米の卸売業を営むミツハシが、旅行ガイドブック『地球の歩き方』と共同開発したおにぎりが好調だ。“ご当地グルメ”をテーマに4種類を販売し、計画比の4割増で売れているという。人気の秘密は……。

[小林香織，ITmedia]

両社の狙いがマッチして、コラボが実現

　ミツハシが『地球の歩き方』とのコラボを企画した背景には、「米の消費量を増やしたい」狙いがある。米の1人当たりの消費量は1962年度をピークに減少傾向で、ピーク時は年間118.3キロだったのが2023年には50.9キロまで落ち込んでいる。

　市場環境は厳しいが、米の喫食機会を増やしたいとご当地グルメをおにぎりにするアイデアを考案。旅行ガイドブックとしてのブランドや信頼を確立している『地球の歩き方』と連携することで、より手に取ってもらいやすいと考えたという。

『地球の歩き方』国内シリーズは、2024年12月時点で20タイトルまで増えた（出典：学研ホールディングスのプレスリリース）

　早速、編集部に打診すると、二つ返事で実施が決定した。『地球の歩き方』の半田氏は「企画意図が当社の方針や思いにマッチした」とその理由を話す。

　「当社は2022年5月から『地球の歩き方』のライセンスアウトを本格的に開始しており、ライセンス商品を通じて、消費者の日常生活に入り込んでいきたい思いがあります。日本人の主食であるお米でつくられる『おにぎり』は、日常に入り込むという観点でおもしろいなと。

　また、ご当地グルメをおにぎりで再現する企画も、『地球の歩き方』の国内シリーズを拡大していく当社の方針とも重なり、ご一緒したいと思いました」（半田氏）