社会人の勉強は「仕事中」にやれ――堂々とそう言えるワケ(2/5 ページ)
社会人が勉強する上で、私が最も重要だと思っていることがある。それは、十分な勉強時間を確保することだ。おそらく、多くの人は反論するだろう。「大学受験や資格勉強でもないのにそんなに時間が必要か?」と。
忙しい社会人にお勧めするのは「仕事中勉強法」
とはいえ、こういった時間を確保できるかというとなかなか難しいはずだ。資格試験対策のためなら半年や1年は一時的になら頑張ることはできる。しかし、10年も20年もコンスタントに月16時間も勉強し続けられるかというと、
「そこまでできない……」
「やれる自信がない……」
と受け止める人が大半だと思う。さらに年齢を重ねるごとに子育て、親の介護などいろいろなライフイベントがめじろ押しだ。
そこで、私がお勧めするのが「仕事中勉強法」だ。私が提唱している社会人に特化した学習法で、時間がない人が就労時間内に本気で執り行う勉強法である(「本気でやること」がポイント)。
誤解がないようにしたいのは、職場で目先の仕事はそっちのけで隠れて勉強するといったことではない。自分に与えられた業務をしっかりとこなしつつ、そこに学び(勉強)の要素を取り入れていくという方法だ。
会社に貢献するためはもちろんのこと、将来の自分のためにも仕事をしながらしっかり勉強もするという形となり、一例を挙げると、
- 企画書を書きながら「ピラミッドストラクチャー」を学ぶ
このように決めたら、まずは「ピラミッドストラクチャー」が紹介されている書籍を「水平読書」して知識を身に付け、職場では、会議中に「ピラミッドストラクチャー」を少しずつ実践しながらこの技術を体得していくのである。
その他にも、
- ランチのときに「フェルミ推定」のトレーニングをする
- 飲み会の幹事を引き受けたら「ダンドリ力」を鍛える
- お客さまとの打ち合わせの際に「質問力」を意識する
など「仕事をしながら勉強にも励む」を常に実践するのだ。就労時間内だからダラダラ勉強している余裕がない。自然と集中できるから勉強の効果も高くなる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
部下から「給料を上げてください」と言われたら、上司のあなたはどう返す?
もしこんな相談を受けたら、決して避けてはいけない。上司がどう向き合うべきか解説する。
部下が相談する気をなくす、上司の無神経な「たった一言」
部下が報連相しようとしたときの上司の何気ない「ある一言」が、部下の心を萎縮させているのだ。
「お前はどうしたい?」しか言わない上司の自己満足 「考えさせる風」コミュニケーションが招く悲劇
この認識のズレが、若手社員の成長を阻害する要因にもなっている。
「自責思考を持て」という“無敵論法”の危うさ 素直な若手ほど潰れるワケ
上司から「自責の念を持て」「他人のせいにするな」と言われた経験はないだろうか。
“残念な上司”が作る「会議資料」の特徴 ムダをなくす3つの改善策は
会議資料を一目見ただけで、その上司が「できる人」か「残念な人」かが分かる。