商談相手の信頼を一気に失う、やってはいけない「残念な質問」5つ(2/3 ページ)
質問力が足りないと、期待した情報や知識を効率的に手に入れられない。それどころか信頼を失ってしまうこともある。
著しく信頼を落とす5つのダメ質問とは?
コンサルタントという職業柄、自分で質問することも多いが、質問されることも非常に多い。一般のビジネスパーソンより知識や経験が豊富だと見られるからだろう。それに私はテレビや雑誌など、メディア取材を受けることも多く、いつも痛切に「もっと質問力を鍛えてほしい」と感じている。
大変失礼ながら、「そんな質問されても、いったい何を答えたらいいか分からない」と思うのだ。面と向かって話しているのなら、「つまり、こういうことを知りたいのですか?」とこちらから質問することができる。
しかし、アンケートや書面に書かれている場合は、質問者の真意を知ることができない。自分なりの解釈で質問に答えるしかないのだが、期待に応えられているかどうかいつも不安に思う。
このように質問力が足りないと、期待した情報や知識を効率的に手に入れられない。それどころか信頼を失ってしまうこともある。だから最低限の知識は身に付けておこう。
そこで私の経験も踏まえ、代表的な5つのダメ質問をお伝えする。質問力をアップする前に、まずこの5つだけを覚えよう。
- 疑問に思ったことをそのまま質問する
- 質問する相手を間違える
- 考えれば分かることを質問する
- 調べれば分かることを質問する
- 抽象的なことを質問する
それでは1つずつ紹介しよう。第1に「疑問をそのまま質問」することである。
「どうして空は青いんだろう?」「なぜ飛行機は落ちないんだろう?」と、このように何となく疑問に思ったことをそのまま口にしてしまう人がいる。幼い子どもならともかく、ビジネスパーソンが、
「課長、なんで売り上げが上がらないんでしょうね?」
と無邪気に質問してきたら、あなたはどう感じるだろうか。このような「疑問そのまま質問」をしてばかりいると「深く考えるクセがない」とレッテルを貼られるだろう。
そもそも質問は作るものだ。とくにビジネスにおいては、丁寧に質問を作るクセをつけなければならない。いったん自問自答した上で質問を加工してみよう。
「なんで売り上げが上がらないんでしょうね? 新商品が出るたびに一時的に売り上げはアップしたのに、今回はその兆しが見えませんよね?」
このように質問すれば、質問された相手もそれほど困ることはないだろう。
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