「まずは自由にやってみ?」→後からダメ出し 若手をつぶすダメ上司のフィードバック3選:「キレイごとナシ」のマネジメント論(5/5 ページ)
フィードバックは誰にだってできる。しかし正しいフィードバックをするためには、相応の知識と経験が必要だ。
本当に効果のあるフィードバック、2つの秘訣
本当に効果的なフィードバックをするためには、次の2つは押さえておこう。そうしないと上司の自己満足になってしまう。
1. 専門知識を備えておく
フィードバックする側は、そのテーマにおける専門知識を持っていなければならない。例えば部下が作ったプログラムについてフィードバックをするなら、プログラミングについて十分な知識を備えていることが条件。それは、提案書を作るときも、イベントを企画するときも同じだ。
そして、それはフィードバックされる側も同じだ。
プログラム作成についてフィードバックをされても、プログラミングについてほとんど知識がないなら参考にしようがない。
体系的に学ぶことと、フィードバックされることは違うのだ。
提案書作りもイベント企画も同じ。フィードバックを受ける側も基本的な知識がなければ、フィードバックの意味が分からないからだ。
2. 実演の場を設ける
フィードバックは、すぐに、その場で行うことが基本中のキホンだ。自動車教習所で例えるなら、車の運転中、もしくは運転が終わってから、すぐに
「あのタイミングが遅いよ」
「キチンと目で確認してからアクセル踏んで」
このようにフィードバックしなければならない。その場にいられないなら、
「ちょっと実際にやってみて」
とその場で実演してもらうのだ。
「なぜ、こんなイベント企画になったのか。メンバーが誰で、どんな発言があったのか? 再現してみて」
このように提案してもいい。そうでない限り、正しいフィードバックはできないからだ。
まとめ
若者がメンタル不調に陥るのにはさまざまな要因があるだろう。それらを全て解決するのは難しい。上司ができることには限界がある。
ただ、ダメ出しのフィードバックはもうやめよう。十分に勉強させず、
「とりあえずやって」
「自由にやって。期待してるから」
と丸投げするのは優しさではない。指導からの逃げだ。そのためにも、フィードバックの仕方を改善していこう。フィードバックを大きく変えるだけで、部下は混乱することなく、正しい方向へと成長していくはずだ。
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